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サボテンやアサガオの盆栽は存在する? 世界のエリートは知っている「盆栽」と「鉢植え」の決定的な違い

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鉢植えのサボテン
サボテンの盆栽というものもあるのでしょうか?(写真:Solarsis /PIXTA)
  • 依田 徹 遠山記念館 学芸課長/博士(美術)
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たとえば盆栽の関係者でも、たまに「盆栽」の「栽」を〝切る〟という意味でとらえ、枝を切って育てるから「盆栽」というのだと説明している人がいます。

しかしこれは大きな勘違いです。布を切る「裁断」、有罪かどうか線引きする「裁判」、この「裁」のイメージに引きずられていますね。

この「裁」という漢字はもともと〝服を作る〟という意味で、盆栽とは関係ありません。

「盆栽」の「栽」、この漢字は日本語では「うえる」と訓じます。漢字の「植」も近い意味ですね。

つまり盆栽とは、「盆に植えた植物」なのです。似ている言葉に「前栽(せんざい)」があり、こちらは〝庭に植えた木〟を意味しています。

もっとも「前栽」は平安時代から使われており、「盆栽」が定着するのは江戸時代の終わり頃。この二つの言葉にはかなりの時間差があります。

鉢植えと、何がどう違うのか

ただし、ここで気にすべきなのが、「盆栽」と「鉢植え」の区別です。

鉢植えも盆栽と同じく、鉢に植えて育てている植物ですね。しかしチューリップやハーブの鉢植えが盆栽かというと、ちょっと違ってきます。

盆栽にあって鉢植えにはない大きな差、それが時間をかけて手入れをし、鉢の上に一つの景色を生み出していくという要素です。

たとえば、フウチソウ(風知草)などの草類を植えた、草物(くさもの)盆栽というジャンルがあります。

こうした草物であっても、植木鉢の中で年数を重ねることによって、複雑な表情が生まれて風格が出てくるのです。

盆栽界ではこのように変化した草物を、「おっ、このフウチソウ。ずいぶんと持ち込んだね」などと表現して褒めたりします(盆栽界では年数をかけて育てることを「持ち込む」と言います)。

逆に盆栽と呼ぶのが難しいのがアサガオです。アサガオの鉢植えは、江戸時代に流行した古典園芸です。今でも夏祭りの屋台などで売られており、夏の風物詩として親しまれていますね。

ですが一年草であるため蔓ごと一度枯れ、翌年にはまた種まきからはじめるので、「持ち込み」はできません。

この他にもサボテンの鉢植えなど、盆栽と呼ぶのは難しい鉢植え類があります。生きた樹木を相手にしながら、時間をかけて形を作っていくのが盆栽なのです。

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