「昔はどうしてたの?」
祖母に聞くと、「すいかやトマトをおやつにしてたわ。でもね、すぐに食べられるスナック菓子やアイスキャンデーも買い置きしてたの。わたしが働きに出ている間、子どもたちが小腹を空かせても困らないようにね」と事もなげに言った。
続けて、わたしが先日頭痛で倒れた話を打ち明けると、受話器の向こうで祖母は驚き、心配そうな声に変わる。
「あら、大丈夫? 無理したらだめよ。ごはんもおやつも簡単に済ませて、昼寝したらいいの」「そうやって、わたしも元気に働き続けられたんだから。倒れないように、休み休み動いたらいいのよ」
電話ごしのその言葉は、つい無理をしがちなわたしの心にやさしく響く。
祖母はかつて早朝から仕事に出かけ、昼ごろ一度帰宅して昼食を作り、午後にはまた仕事に向かう……というハードなルーティンをこなしていた。昭和の時代、シングルマザーとして二人の子どもを育てる苦労は、平成生まれのわたしには想像もつかない。
けれど、50年を走り切った今の祖母からは不思議と「無理してがんばる」ストイックさを感じない。祖母は家族や周りの人にはもちろん、自分自身にもきちんと「やさしさ」を向けられる人なのだと思う。
今日のお昼は、ふりかけおにぎりにしよう
「がんばりすぎない」だからこそ、走り続けることができる。祖母のやさしい声は、忙しさに追われていたわたしに大切なことを、教えてくれた。
夏休みのごはん作りだって、完璧じゃなくていい、一品料理で十分。今の時代のお母さんたちは、わたしも含めて少しがんばりすぎていないだろうか。祖母を見習って、毎日昼寝をするくらいがちょうどいいのかもしれない。
今日のお昼もさっそく、ふりかけおにぎりにしよう。お昼のあとはちょっと昼寝をして、明日からまた、息子と一緒にラジオ体操に行こう。


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