製品の中身は、コストが上がる方向の強化が並ぶ。電池は、同じ体積でより多くの電力をためられるシリコンカーボン電池をシリーズで初めて採用し、5370mAhの容量で約2日間の電池持ちを実現した。カメラはソニー製センサーの刷新により、暗い場所で発生するノイズを前の機種から約15%減らした。
1.8mの高さからコンクリートへ落とす画面割れ試験に耐える堅牢設計も維持した。搭載機が減ったmicroSDスロットも引き続き備え、最大2TBのカードに4K動画なら92時間分を保存できる。
「削ったのはお客様の価値ではない」
それでも同社は、調達先から設計、生産工程の歩留まりまでを洗い直し、メモリ以外の原価を前の機種から1割超圧縮した。外谷氏は「削ったのはお客様の価値ではない」と述べ、コストダウンを1円単位で積み上げたと明かした。
結果として、オープン市場想定価格は8GB+256GBが9万4900円、12GB+512GBが11万8800円に落ち着いた。FCNTは、自社の原価、製品の構成、販路の売価という3つの面から価格を押さえ込んだことになる。
ちなみに、メーカーの発表会で、キャリア版の販売価格までまとめて示されるのは珍しいことだが、この発表会ではNTTドコモや楽天モバイルの価格が示された。外谷氏は、販売パートナーと最後まで価格協議を重ね、発表が発売9日前の発表会当日までずれ込んだと明かした。
ドコモオンラインショップでは購入プログラム適用時の負担額が両モデルとも10万円以下に収まる。楽天モバイルは8万5900円からとMNO最安値を打ち出し、乗り換え契約などの条件次第で最大1万6000ポイントの還元も用意した。IIJmioは乗り換え一括6万4980円からと、販路側も価格訴求で足並みをそろえた。
さらに、新たな販路としてKDDIのSIMフリーブランド「au Flex Style」が加わり、ソフトバンクとワイモバイルも「Free Style」ブランドでSIMフリーモデルとして販売する。外谷氏は、auを使う利用者から、なぜarrows Alphaがauで買えないのかという声を数多く受け取っていたと明かした。


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