イタリアは現在、欧州で最も熱中症関連の超過死者数が多い国となっている。Barcelona Institute for Global Health (ISGlobal) が発表したデータによると、22年には約1万8800人(欧州全体では6万人超え)、23年には約1万3800人と減少したものの、24年には約1万9000人に達した。
こうした過去3年間からの反省からか、高齢者のいる家庭や施設へのエアコンの導入などが進んだ結果、25年は死者数が減少したとの現地報道もある。だが若い世代や労働現場でも犠牲者は出ている。
今年7月には、フィレンツェでごみ収集作業員が2人、勤務中に急死するという痛ましい事故が発生。似たようなケースが数年前から各地で発生しているため、イタリアの多くの自治体では日中の屋外労働を禁止する州令が施行された。その結果、建設工事や農作業の遅延が経済的な損失を招いているという。
そして35度を超える猛暑が発生した場合には、企業側が従業員を一時休業(有給の自宅待機)させ、国の雇用調整助成金を申請するケースが増えているという。生産性は下がる一方で、政府の財政負担は増えるという厳しい現状だ。
メイド・イン・イタリーの美食も大打撃
酷暑による打撃を受けているのは人間だけではない。
私が暮らしているトリノという街は、北イタリア・ピエモンテ州の州都。ピエモンテといえばイタリアグルメに興味のある人ならすぐにピンとくる、ワインや白トリュフで有名なランゲ地方を抱える州だ。そのランゲ地方でも、酷暑による様々な影響が心配されている。


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