「自分も挑戦してみたい」「実際にどれほど辛いのか体験してみたい」と、若者たちが次々と投稿。友人同士で食べ比べをしたり、誰が最後まで食べ切れるか競争したりと、食べる体験そのものがコンテンツとして拡散されていったのだ。
こうした広がりを経て、「ブルダック炒め麺」は26年5月、世界累計販売数100億食を突破した。
洪社長は、快進撃の理由を次のように分析する。
「12年当時は、誰もが自由に動画を制作して世界へ発信できるプラットフォームがちょうど普及し始めた時期でした。そのタイミングと、ブルダックならではの唯一無二の辛さ、そして辛いだけではなく、旨味もあるという商品特性が重なったことで、世界中へ広がっていったのだと思います」
辛いものが苦手な日本人に受け入れられるには?
現在の主要市場はアメリカ、中国、ヨーロッパの順だという。では、日本市場ではどのような戦略を採ったのだろうか。
実は日本は「ブルダック炒め麺」にとって、「最も難しい市場の一つ」だった。
「商品そのものが激辛なので、『日本人は辛いものがあまり得意ではない』という味覚のハードルがあります。さらに、日本はインスタント麺発祥の地です。すでに多くのメーカーが市場を築いており、非常に競争が激しいのです」(洪社長)
アメリカなどでは、インスタント麺市場そのものが発展途上にあったため、市場を広げる余地があった。一方、日本のインスタント麺市場はすでに成熟しており、新たなブランドが入り込むには独自のポジションを築く必要があった。


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