11月3日のアメリカ中間選挙は、AIの規制、開放性、技術主権をめぐる世界のルールを左右することになりそうだ。
問われているのは、「どの国が最も高性能なモデルを開発するか」だけではない。より重要なのは、「知能を誰が所有し、誰が統制し、そこから生まれる経済価値を誰が手にするのか」という問いである。
世界のAI秩序は、研究所だけで決まるのではない。有り体にいえば、アメリカの投票箱でも決まるのだ。アメリカの中間選挙は、同国のAI政策の方向性を定めるうえで決定的な意味を持つ。この選挙を通じて、三つの根本的な問いへの答えが形づくられるはずだ。
2)政策当局は「クローズド型」と「オープン型」(*)のどちらを重視すべきか
3)急速に高度化する中国のAI技術力に、アメリカはいかに対抗すべきか
選挙の結果は、世界の2大AI大国による戦略競争の行方を左右し、新たに形成されるAI経済の構造を誰が定めるのかを決定づける。世界の多くの国々は、その設計に十分な影響を及ぼせないまま、主としてアメリカと中国が構築する技術エコシステムの中で活動することになるだろう。
* 本稿では、モデルの重みを公開するオープンウェイトを含む広義の公開型モデルを「オープン型」、中核部分を非公開に保つものを「クローズド型」と呼ぶこととする。
自律型AIがもたらしたジレンマ
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