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キャリア・教育

「効率化したら仕事が増えた」 AIをよく使う人ほど残業時間が長くなる? 日本企業をむしばむ"忙しさの病理"

7分で読める
残業で疲労を感じるビジネスパーソン
AIを使いこなしている人ほど、残業時間が長い。この一見矛盾した現象がなぜ起きるのか(写真:kouta/PIXTA)
  • 横山 信弘 アタックス・セールス・アソシエイツ 代表取締役会長
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しかし、私はいつも思うのだ。そもそも、以前からそんなに議事録を作成していただろうか。音声記録を丁寧にまとめる作業を、以前からやっていただろうか。

文章の要約まとめ等も、そうだ。何をそんなに”まとめる”ことがあるのか? 

実は、AIでそれができると知ったから、新たに始めた業務であることが多いのだ。もともとやっていなかった作業を新しく始めるのだから、当然、業務時間はその分だけ増えることになる。

これは、オフィスにパソコンが普及した頃の現象とよく似ている。当時、ペーパーレス化が進むと期待されていたが、実際には紙の使用量がかえって増えた時期があった。簡単に印刷できるようになったことで、印刷という行為そのものが増えてしまったのだ。便利な道具が手に入ると、その道具を使う機会そのものが増えてしまう。これは、いつの時代にも起きる現象だ。

目的が「AI活用」になっていないか

もう一つ見過ごせないのが、業務時間を削減できたとしても、その空いた時間に、別の仕事を新たに投入してしまうケースだ。これでは、残業削減にはまったくつながらない。

これは、「パーキンソンの法則」の第1法則で説明できる。

「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」

という法則である。本来2時間かかっていた作業が、AIによって20分で終わった。だからといって、余った1時間40分は何もせず消えてなくなるわけではない。その空白を埋めるように、新しい仕事が自然と流れ込んでくる。時間があれば、仕事はその時間に合わせて膨張してしまうのだ。

(画像:パーソル総合研究所「生成AIとはたらき方に関する実態調査」プレスリリース)

もし目的が「残業を減らすこと」であれば、こうした事態にはならないはずだ。空いた時間は、そのまま帰宅時間の前倒しに使われるべきだからだ。しかし、多くの現場で起きているのは、「AIを活用すること」自体が目的になってしまっている。

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