もう一つ、多くの親御さんに誤解してほしくないのが、振り返りは自然に身につくものではないということです。放っておいてもできるようにはなりません。
筋トレとまったく同じでして、少しずつ負荷をかけて、回数を重ねて、精度を上げていく類のものなんですね。
そして、ここが大事なところなのですが、子どもが一人で振り返りの精度を上げていくのは、正直かなり難しい行為です。だって、大人だって難しいんですから。
だからこそ、家庭が最初の「振り返りジム」になっていただきたい。
親御さんが良質な問いを投げかけることで、子どもの振り返り筋を少しずつ鍛えていく、というイメージを持っていただければと思います。
では、具体的にどんな問いを投げかければいいのか。僕がいつも紹介している問いを、家庭向けにアレンジして並べてみますね。
家庭で使ってほしい「問いの5段階」
「今日、何があった?」
「そのとき、どんな気持ちだった?」
ここまでは多くの家庭でも自然にやっていらっしゃると思います。問題はここからです。
「どうしてそうなったんだと思う?」
「そこから、わかったことって何かある?」
「それって、他のどんなときにも使えそうかな?」
この⑤番目の「転移の問い」までたどり着けるかどうかが、決定的な分かれ道になります。
「今日は算数のテストで、見直しをしたら計算ミスに気づけた」で終わらせない。
「じゃあ、その“見直し”って、宿題のときにも、明日の準備のときにも使えそうだね」というところまで一緒に広げてあげる。
ここで初めて、学習転移が起き始めるんです。


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