「結婚しても、この人は家庭より仕事を優先する人だと思いました」
かよの話を聞いているうちに、筆者はあることに気づいた。彼女は目の前の男性を見ているようで、実は父親と比較していたのである。いつも家族を第一に考え、休日には子どもたちと過ごしてくれた父親。その姿が、彼女にとって「理想の夫」の基準になっていた。
もちろん、父親を尊敬することは素晴らしい。しかし、その基準だけで結婚相手を評価してしまうと、相手の置かれている状況や仕事の責任、人生の背景が見えなくなる。幸せな家庭で育った人ほど、「これが普通の家族だ」という基準が強くなり、それに当てはまらない相手を無意識に遠ざけてしまう傾向にある。
しかし、結婚は、自分の育った家庭を再現することではない。育った環境が異なる2人が、お互いの価値観を理解し合いながら、新しい家族の形を築いていく営みなのだ。
結婚は自分自身のため、である
親を尊敬することと、親と同じ人生を歩むことは違う。その違いに気づいたとき、人は初めて「自分自身の結婚」を選べるようになるのではないか。
今回紹介した3人に共通していたのは、親からの言葉や教育によって、結婚観や家族の在り方が刷り込まれてしまっていたことだ。それが、「自分の価値観」として知らず知らずのうちに身につき、結婚相手を選ぶ際の判断基準となっていた。
もしも婚活をしているときに、随所で親の顔や親の言葉が思い浮かぶという人は、その価値観が今の自分に本当に必要なのかを問い直してみてほしい。自分がどんな相手と結婚したら幸せになれるのか、親を切り離して考えてみてほしい。それこそが、自分らしい結婚への第一歩になるのではないだろうか。


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