飲食チェーンにも影響が広がっている。牛丼チェーン「すき家」などを展開するゼンショーホールディングスでは、29日午前11時時点で「はま寿司」8店舗、「ジョリーパスタ」3店舗、「ココス」1店舗のほか、午前10時時点で「すき家」6店舗が営業を休止している。いずれの店舗も、安全が確認され次第、順次営業を再開する見通しだ。
ファミリーレストラン最大手のすかいらーくホールディングスでも、29日午前10時時点で熊本県内の12店舗と鹿児島県内の2店舗で営業を休止しているが、これらの店舗は30日に再開する予定だとしている。
ハンバーガーチェーンの日本マクドナルドホールディングスも熊本県内の12店舗の営業を終日休止している。熊本県内にある物流施設に被害があり、熊本県と鹿児島県、宮崎県の店舗で食材などの配送が遅れる可能性がある。
また、九州を中心に店舗網を持ち、熊本県内で45店舗を展開するファミリーレストランのジョイフルでは、15店舗が営業停止に見舞われた。このうち13店舗は30日午後4時半の再開を予定しているが、残る2店舗については復旧状況を見ながら再開を検討する。
食品・飲料の主力工場が稼働停止
熊本県内に製造工場や拠点を擁する食品・飲料メーカー群は、従業員の安全確保やラインの損傷確認を優先し、多くが29日時点での操業を中止している。
ビールや清涼飲料などを製造するサントリー九州熊本工場(嘉島町)では、社員の安全は確認され大きなけが人は出ていないものの、建屋に一部損傷が見られる箇所もあることから、29日は操業と工場見学を中止した。詳細な被害や影響を含めて場内の安全確認を進めており、被災地への飲料提供などの支援策についても状況を見ながら検討している。
コカ・コーラ ボトラーズジャパンの熊本工場(熊本市南区)でも、施設や設備への影響が確認されたため操業を停止して点検を進めている。さらに県内一部の物流拠点で施設被害や商品の倒壊が確認されたほか、道路網の被災によって一部地域の物流や配送にも影響が出ているという。
酒類では、キリンホールディングス傘下のメルシャン八代工場(八代市)において、蒸留酒や原料用アルコールを製造するラインを停止した。従業員全員の無事は確認されているが、29日の稼働を全面停止して被害状況の確認や点検を実施し、確認ができ次第再開を検討する方針だ。
食品メーカーでも確認作業が続いている。主力の食パンや菓子パン、和洋菓子を製造する山崎製パンの熊本工場(宇城市)では、地震発生直後に停電が発生し、従業員1人が負傷して治療を受けた。29日は停電が解消したものの、工場の稼働を停止して詳細な被害状況や供給への影響を調べている。
また、日清食品ホールディングス子会社で主力のポテトチップスなどを製造する湖池屋の九州阿蘇工場(益城町)では、人的被害は確認されていないものの、地震の揺れによって製造ラインにズレが生じたため、28日から稼働を停止している。同社は、生産そのものは他の工場でカバーできるため、製品供給に大きな影響は出ないとみている。

