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サムスンが3タイプの折りたたみスマホを市場へ投入、AI時代にフォームファクター競争を仕掛ける狙いとは

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サムスン
サムスンが発表した新型折りたたみスマートフォン3モデル(写真:筆者撮影)
  • 山根 康宏 携帯電話研究家・ジャーナリスト
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今後スマートフォンでのAI利用が高まるにつれ、「スマートフォンは従来の板型形状のままでよいのか」という疑問がユーザー側にも生じてくるだろう。サムスンが折りたたみスマートフォンを市場に投入した約7年前には、まだAI活用は前提ではなく、「大きな画面を持ち運べる」という発想が折りたたみモデルのコンセプトだった。

ところが現在では、同じ大画面が「AIに適した表示・操作環境を実現するための土台」として意味を持つ段階へと移行しつつある。今回の新製品群は、そうした流れの中で「AI時代を見据えた折りたたみスマートフォン」の方向性を明確に示したラインナップだと言える。

アップルだけではない折りたたみスマホのライバル

サムスンが3機種の折りたたみスマートフォンを同時投入した背景には、アップルおよび中国メーカーとの競争環境が急速に変化しているという事情もある。折りたたみiPhoneは2026年9月に登場するとの予測が複数の海外メディアやアナリストから示されており、その発表タイミングでは市場の注目を一気に集めることが確実視されている。折りたたみスマートフォン市場がこれまで以上に一般層の話題にのぼるのは間違いなく、「折りたたみ=アップル」というイメージが短期間で広がる可能性も否定できない。

とはいえアップルから登場する折りたたみスマートフォンは1モデルのみと噂されている。ネット上などでは横ワイド型の折りたたみiPhoneとされるモックアップやレンダリング画像がすでに多数出回っている。サムスンはこのアップル製品に直接ぶつけられる横ワイドの『Galaxy Z Fold8』を用意したうえで、『Galaxy Z Fold8 Ultra』『Galaxy Z Flip8』を並べる三本立てとすることで、「用途に応じて折りたたみを選べるGalaxyシリーズ」という構図を先に提示しようとしているのである。

3つのフォームファクターを持つのがサムスンの強み(写真:筆者撮影)

サムスンにとって最大のリスクは「折りたたみスマートフォンの代名詞」の座を奪われることだ。そのためにも、アップルが初の折りたたみiPhoneを市場に投入するタイミングを見越して、フォームファクターと価格帯の両面で先んじて選択肢をそろえ、「折りたたみといえばGalaxy」というポジションを維持し続ける必要がある。

だが、サムスンのライバルはアップルだけではない。市場では中国勢の台頭も無視できず、世界最薄モデルはHONORが、手書き入力ではモトローラやOPPOが、そして高性能カメラの搭載ではvivoがそれぞれ製品を出している。さらにファーウェイはサムスンと同じ3つのフォームファクターのモデルを中国市場に投入している。

サムスンは折りたたみスマートフォンの先駆者として、ハードウェアだけではなく画面操作やAIなど、ソフトウェアを進化させることで、アップルと中国勢に挟まれた中でのプレゼンス維持を図っている。折りたたみスマートフォンが「主力ラインナップの製品」へと変貌する中で、サムスンは3つの折りたたみモデルを通じて、AI時代のスマートフォン市場における主導権を維持しようとしているのである。

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