だから、僕は「共通テストはやめるべきだ」という声を、頭ごなしに否定するつもりはありません。
試験の難易度が上がって辛い、というのは正当な感覚だし、制度設計上の粗がまったくないとも思いません。
「難しくなった」の正体は、たぶん時代の側にある
ただ、その辛さの本当の原因は、たぶん共通テストという個別の制度の中にはないんです。
原因は、AIの登場によって「人間の測るべき能力」の定義そのものが動いてしまった、という、もっと大きな地殻変動の側にあります。
センター試験の時代がラクだったわけじゃない。あの試験もあの時代の要請に合わせて必死にチューニングされていました。
同じように、共通テストもいまの時代の要請に合わせてチューニングされている。
「戻すべきかどうか」ではなく、「この時代に何を測る試験であるべきか」。
議論するなら、たぶんこっちの土俵の方が、僕たちのエネルギーを注ぐ価値があるんじゃないかな、と思うんです。

