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なぜトンデモ学説が広がるのか? 比較言語学者たちもはまる罠 『トンデモ学説をぶった斬ったら…』大山祐亮氏に聞く

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『トンデモ学説をぶった斬ったら比較言語学の入門書になった件 激論十番勝負』の著者
『トンデモ学説をぶった斬ったら比較言語学の入門書になった件 激論十番勝負』の著者、中国・福州外語外貿学院外国語学院准教授の大山祐亮氏(写真:大山祐亮氏提供)

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奇抜な書名やポップな装丁とは裏腹に中身は本格派。あまたのトンデモ学説をメッタ斬りしながら、比較言語学に入門する本書は、同時に陰謀論や怪しいデータを見破るための論理的思考やリテラシーをも授けてくれる。

歴史ロマンを追う心理と似ている

──「こんなトンデモ学説があるのか!」と驚きました。『古事記』がサンスクリット語で書かれているなんて学説があるんですね。

『トンデモ学説をぶった斬ったら比較言語学の入門書になった件 激論十番勝負』(大山祐亮 著/晶文社/1980円/340ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

サンスクリット語だけでなく、タミル語で読める、朝鮮語で読めるという説など何種類もある。

なぜそんな学説が出てくるのか。本質的には「源義経=チンギス・ハーン説」のような歴史ロマンを追う心理と似ている。よくわからない古代の空白をたくましい想像力で補完して、魅力的な物語に仕立て上げたいという欲求だろう。

個々の説はそれほど大きな勢力にならないが、こうした「他言語解読モノ」の学説は、定期的にゾンビのように湧き出てくる。不思議な根強さがあるジャンルだ。

──トンデモ学説を「大喜利型」「信念型」「ナショナリズム型」と大きく3つに分類されています。どのように着想した分け方ですか。

最初から枠組みが決まっていたわけではなく、執筆する中で整理していった。

1つ目の「大喜利型」は、いま話した「古事記が何々語で読める」といった、最も粗がわかりやすいタイプの説だ。言葉の表面的な類似性に飛びついて面白がる姿は、テレビ番組の「空耳アワー」などと大差ない、と気づいた。

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