――だまされた経験も?
それは、自分がだます側にならなきゃいいって思っています。そこは、あんまり悲観的には捉えていません。自分の知らないことや自分とは異なる価値観に触れると、“怪しい”と思うものですよね。でもそれは、自分の価値観だなぁと。
青木さやかの「八道」
――病気になってから、具体的に変えた習慣とかはありますか?
「八道」を始めました。うそをつかない、悪口を言わない、優しい顔つきをする、悪い態度をとらない、ていねいな言葉づかい、約束を守る、ふてくされない、悪い感情を出さない、という八つのことをやり始めたんです。
――かなり具体的ですね。
八道は動物愛護の活動で出会った、今は亡き友人に学びました。今までは「なんで」とか、「でも」とか、「だって」とか、そういう言葉をよく使う人間でした。それを「はい、わかりました」という言葉に変えてみたんです。「心ってなかなか変えられないけれど、行動は変えられる。行動を変えれば、環境も変わる。そしたら気持ちも変わっていくよ」って言われて。実際、そう感じます。
――ほかに、変えた行動はありますか?
母のホスピスに通ったこともそうです。向こうはどうかわからないけれども、私にとってはすごく苦手な人だから、ずっと遠ざけていました。
でも、そんな母がホスピスに入ったとき、武司さんにその話をしたら「これが最後のチャンスだから仲良くしてきたら?」と。「親子関係が改善したら、人間関係も良くなる。親子関係が人間関係の基本だから、自分のために行ってみたらいいよ」と言われて、なるほど、と。

