マイクロソフトは、首からぶらさげてAIと会話できるIDカード型のAIデバイスを発表しています。Googleも、スマートスピーカーに最新版のGeminiを搭載していますし、Appleは、ワイヤレスイヤホン「AirPods」にカメラをつけて、AIデバイスにしようとしています。
画面もなければキーボードもない、もはや音声でのやりとりだけです。いずれ、コンピューターは人と話すように使うという方向へ変わっていくでしょう。高齢者だから使えないという発想も終わると思います。
そうなれば、AIの世界はますます「どこに使い、何を生み出すのか」という局面へと変わります。
カオスを恐れず、新たな波を捉えるために
インターネットが出現した00年頃、スマホ、SNS、クラウドという波が来ると予想していた人はおそらくいなかったでしょう。同じように、AIが今後どういう新しい波を作り出すかは、まだ想像できません。
ただ、新しい波は必ずやってきます。だから、どんな波が来ても対処できるように備えなければならない。インターネットの歴史は、そのための示唆に富んでいます。『7つの激変』が描き出す30年のウェブ史は、単なる過去の記録ではなく、私たちがこれから迎えるAI時代への強力な羅針盤なのです。
「いかがわしさ」や「混沌」から始まったインターネットが大衆化し、社会のインフラとなったように、AIもまた急速に私たちの日常へと溶け込んでいくでしょう。
かつて日本の産業界はDXの局面でつまずきました。しかし、技術がより直感的になり、誰もが音声だけでコンピューターを動かせる時代がすぐそこまで来ています。今、問われているのは技術そのものの優劣ではなく、「それをどう使い、どんな新しい価値を生み出すか」という想像力と実践力です。
カオスを恐れず、過去の失敗を教訓に変えること。本書が提示するリアルなウェブ史の教訓を胸に、私たちは今、未知なるAIの未来へ向けて新たな一歩を踏み出すべきではないでしょうか。

