Mさんのインタビューで特に印象的だったのが、
「SNSだとレスポンスが返ってこないことも多いけど、AIならすぐにレスポンスを返してくれる」
「自分が悪だと決めつけていた感情も、AIのレスポンスによって肯定される。それが嬉しいし、喜びを感じる」
と語っていたことだ。
友人であっても24時間愚痴に寄り添い、嫌な顔一つせずネガティブな言葉に反応することは難しいかもしれない。しかしAIであればそれが可能なのだ。AIへの気持ちの発散が、生活者の感情面を支えている。そんな実態が見えてきた。
情報を収集し、相談しながら進めて、感情を発散できる存在
日本のAI生活者から見えてきたポイントを3つにまとめていこう(図4)。
まず1つ目は「AIは、分からないことを聞く相手になっている」。いわば、検索エンジンの代わりとして情報収集・検索の手段としてのAI活用だ。
2つ目は「AIは、できないことを相談しながら一緒に進める相手にもなっている」。わずか1カ月でネイルサロンを開業したNさんや、不動産購入とライフプランについて相談していたMさん、マッチングアプリのプロフィールを考えてもらったIさんのような例である。
そして3つ目は、「AIは、安心して感情を発散できる存在にもなってきている」。人には言いにくい悩みや不満も、AIなら安心して吐き出せる。AIに自分を肯定してもらい、心をすっきりさせることができるのだ。

