有料会員登録 東洋経済オンラインとは
キャリア・教育

「問題難しすぎ」「学校の序列化」「過度なテスト対策」と批判が多い《全国学力・学習状況調査》、それでもやるべき理由とは?

8分で読める
テスト
文科省「全国学力・学習状況調査」は以前から批判が多い(写真:IYO/PIXTA)
  • 庄子 寛之 ベネッセ教育総合研究所 教育イノベーションセンター 主席研究員
2/5 PAGES
3/5 PAGES
4/5 PAGES
5/5 PAGES

学調は、自治体同士の競争や、学校の序列化、過度なテスト対策などさまざまな課題も指摘されてきました。もちろん、これらは望ましい姿ではありません。しかし、だからといってテストそのものを否定するのは違うと私は考えます。

本来、テストとは「自分がどこまでできているか」を知り、「次に何を学べばよいか」を考えるためのものです。順位を競うためでも、100点だけを目指すためでもありません。子どもが自分自身の成長を確かめるための道具なのです。

AI時代となる今後、テストの形は変わっていき、評価の方法も変わっていくでしょう。しかし、子どもが自分の力を知り、状況を判断し、自分で考えて行動することの価値は変わりません。

問題はテストではなく「テストの使い方」

むしろ点数という結果ばかりではなく、解く過程が評価されることにより、日頃の課題提出の形も変わってくると考えます。AIが作業を代替してくれるようなものが課題として出されなくなることで、学習のあり方自体も変わってくることでしょう。これは、AI時代に生きる子どもたちにとってよいことであると思います。

AIがどれだけ進化しても、「何を自分で行い、何をAIに任せるのか」を決めるのは人間です。だからこそ私は、学調のような、限られた時間の中で考え、選び、判断する経験には、これからの時代だからこそ大きな意味があると考えています。

AI時代に不要になるのは、テストではありません。本当に見直すべきなのは、「テストの意味」と「テストの使い方」なのではないでしょうか。

東洋経済education×ICTでは、小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数