「私の場合は、乗っている車まで覚えられています。車のエンジンを切った段階で、真上の電線や枝に止まって『ワーッ』と鳴いて威嚇してくるんです。もう完全に“敵”として認定されていますね。しかもカラス同士で情報交換がされているのか、私が敷地に入った瞬間、仲間内で『はい集合』といった感じでいっせいに騒ぎ出す。私が彼らのテリトリーに入っている間じゅう、木の上や建物からずっと監視されているんです」
さらに「ピンポイントな奇襲」をかけることもあるという。
「カラスは賢いので、地域の『燃えるゴミの日』を正確に把握しているんです。だから、ゴミを漁らせないように、収集の時間帯をピンポイントで狙って鷹を放つこともあります。鷹を飛ばして『ここは天敵がいる危険な場所だ』と知らしめるんです。カラスは賢いからこそ、一度学習すればその効果は絶大です」
知られざる鷹匠の世界。実は若い女性が多い理由
話題は逸れるが、興味があったので「女性の鷹匠は珍しいのでは?」と江頭さんに質問してみる。
「ですよね。職人肌の50代、60代の男性というイメージが強いと思います。確かに、私の師匠もそうですが、30年、40年のキャリアのある方は男性ばかりです。でも、最近この業界に飛び込んでくるのは、女性の方が多いんです。実際に、私の会社の後輩3人も全員女性です」と驚きの実態を明かしてくれた。

