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ライフ #神童だったあの子の今

「分刻みで生活を管理」母と正式に絶縁した東大女子…"壊れることができなかった"過去と逃げ出した夜のこと

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少女
(写真:Graphs / PIXTA)
  • 新倉 和花 東京大学法学部卒・麻雀プロ

INDEX

幼いころに「天才」「神童」と呼ばれた子どもたちは、その後、どんな大人になっているのか。連載「神童だったあの子の今」では、早熟ゆえに称賛と戸惑いを同時に抱えてきた人物たちを訪ね、いまの彼らがどんな景色を見ているのかを聞いていく。

今回登場するのはAさん。人口30万人弱の地方都市で育ち、地元で一番の公立高校を経て東京大学理科二類に現役合格した、在学中の東大生である。

一見、絵に描いたような「地方からの東大合格エピソード」だ。だが、彼女は大学1年生の秋に家出をし、親と縁を切った。なぜそんなことになったのか?今回は母親と彼女の関係性に焦点を当てて取材を行った。

模範解答と一字でも違うと…

Aさんは、実は地方ではなく東京都に生まれた。当時から母は、幼い娘を「頭のいい子に育てる」と決意していたようだ。

小学校低学年のころ、テレビで「東大脳ドリル」の類がブームになる。母はそれを買いそろえ、娘の机の上に積み上げていく。娘は、素直に嬉しがった。

「親の東大脳ドリルに影響されて『東大行きたい』と言っていました。大学なんて東大以外知らない、みたいなガキの戯言ですけど」

小学4年生のころには、実際に東京大学の五月祭に連れて行かれている。学園祭というより、母から娘への「見学ツアー」だった。当時のAさんは「なんかすごいお祭りだなー」くらいにしか感じていなかったが、母の頭の中で娘の進路の絵図は、すでに描かれ始めていた。

小学校高学年になると、少女は日本の教育システムを少しずつ理解し、東大が軽々しく口にできる目標ではなく、かなり重い目標であることに気づく。だが、母の頭の中に貼られた設計図は、そのままだった。

そのころから、家庭内の勉強の風景は、少しずつ歪み始める。

中学受験用の難しい問題集は、母親がすべて丸付けをしていた。理科・社会は明確な答えがあるので揉めないが、国語の記述に関しては母親と齟齬があった。

「市販の問題集で『10文字以内で記述せよ』って問題があったんです。で、どう考えても合っている答えに丸が付かないんです」

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