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「分刻みで生活を管理」母と正式に絶縁した東大女子…"壊れることができなかった"過去と逃げ出した夜のこと

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少女
(写真:Graphs / PIXTA)
  • 新倉 和花 東京大学法学部卒・麻雀プロ
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地方からの東大合格なので、これで上京して母と離れられるかと思いきや、母は「東京についていく」と言い出し、母娘二人で1LDKに暮らすことになった。娘の個室はない。母が個室を占拠し、娘はリビングで寝た。

大学生になっても、監視は続いた。バイトの面接まで取り付けたのに、母の一声で辞退させられる。サークルは、活動時間が夜になるという理由で断念する。5時起き22時就寝の生活は、大学に入ってからも変わらなかった。

「明日、殴られる」ついに逃げ出した夜

そんな中で家出の決定打になる出来事が起こる。大学1年の秋、夜中にこっそりスマホゲームをしていた履歴が母にばれ、朝から罵倒される。夜になると母は、こう言い出した。

「お前は本当にいうことを聞かないから、お兄ちゃんを呼んで殴らせる」

明日、殴られる。母はこんなに怒っているから、もしかしたら殺されるかもしれない。それなら、逃げるなら今夜しかない。彼女はそう思った。

「こんなカスに殺されるなら、自分で死んだほうがマシだろう、って本当に思ったんです。一人で生きることになってのたれ死んでも、そのほうが悔いはないだろうって」

22時の就寝挨拶を済ませ、母が寝入るのを見計らって、彼女はスクールバッグにPCと着替え、お気に入りの服を詰めた。友人に連絡し、最寄り駅まで来てもらう。そのまま数人の友人が組んでいた旅行に混ぜてもらい、東京を出た。

家出の少し前、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられていた。そのおかげで、彼女はぎりぎり成人だった。旅行から戻った日曜日の明け方、友人と一緒に交番に出頭したとき、警官は「あなた成人してるから、帰る気がないなら帰らなくていいよ」と、拍子抜けするほど軽く言った。18年間、母の設計図の中で分刻みに生きてきた娘の脱出は、たった一晩と、警官の一言で完結した。

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