東洋経済オンラインとは
ライフ #百貨店消滅タウン

「西三河一の繁華街」→「昼なのに人通りまばらで閑散」…百貨店もあえなく全滅「愛知屈指の商都」に広がる"驚きの光景"

9分で読める
1958年に開業した「岡ビル百貨店」。2021年に閉店し、現在は取り壊されている(写真:筆者撮影)
2/6 PAGES
3/6 PAGES
4/6 PAGES

危機感を抱いた松井さんは2003年に商店主自身が講師となって少人数の講座を開く「まちゼミ」を始めた。大型店ではなく、個店の魅力で客とのつながりを取り戻そうと考えたからだ。

努力の結果、一定の成果はあったという。

「成果が出ている店もあります。でも、全体を巻き返すところまでは、まだ来ていません」

実際、康生地区の店舗数は最盛期から、いまは約半数以下になったという。大型店との競争は終わったが、個人店が街の魅力をつくる挑戦はいまも続いている。

「岡崎市本町電停前 実用百貨タカハシ」と印刷された封筒。戦前に康生地区に実在した百貨店の痕跡。現在は開業・閉業の詳細を知る術がない(写真:松井洋一郎さん提供)
「岡崎専門店チケット祭り」のチラシ。地元の専門店が連携して客を囲い込もうとした、大型店全盛期以前の商店街の姿が残る(写真:松井洋一郎さん提供)
チケット祭りに参加した専門店の広告一覧。右上に「みどりや」の名前も見える。1953年のチラシで、専門店が横につながって街を守ろうとしていた時代の記録だ(写真:松井洋一郎さん提供)

「にぎわいは戻った。でも売り上げは別」

一方で、街の空気はこの数年で変わってきたと松井さんは話す。

「にぎわいはこの5年くらいで取り戻してきました」

川沿いの再整備や2023年放送の大河ドラマ『どうする家康』、人気YouTuber・東海オンエアの効果などが重なり、休日の人通りは大きく増えたという。

ただ、松井さんはこう続ける。

「そのにぎわいが、商店の売り上げに結びついているかというと、そこは微妙なんです」

5/6 PAGES
6/6 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数