危機感を抱いた松井さんは2003年に商店主自身が講師となって少人数の講座を開く「まちゼミ」を始めた。大型店ではなく、個店の魅力で客とのつながりを取り戻そうと考えたからだ。
努力の結果、一定の成果はあったという。
「成果が出ている店もあります。でも、全体を巻き返すところまでは、まだ来ていません」
実際、康生地区の店舗数は最盛期から、いまは約半数以下になったという。大型店との競争は終わったが、個人店が街の魅力をつくる挑戦はいまも続いている。
「にぎわいは戻った。でも売り上げは別」
一方で、街の空気はこの数年で変わってきたと松井さんは話す。
「にぎわいはこの5年くらいで取り戻してきました」
川沿いの再整備や2023年放送の大河ドラマ『どうする家康』、人気YouTuber・東海オンエアの効果などが重なり、休日の人通りは大きく増えたという。
ただ、松井さんはこう続ける。
「そのにぎわいが、商店の売り上げに結びついているかというと、そこは微妙なんです」

