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天皇陛下が異例の"ご発言"、「令和の藤原氏」誕生の懸念も? 「皇室典範改正」をめぐる動きがここまでこじれる根本理由

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天皇陛下
記者会見される天皇陛下。皇族数確保について「国民の理解が得られるものに」とご発言(写真:時事)
  • 泉 宏 政治ジャーナリスト
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6月10日の衆参正副議長と与野党各党派による全体会議では、①女性皇族が結婚した後も皇族の身分を保持する、②戦後に皇族でなくなった旧宮家の男系男子を養子に迎える、という2つの案を柱とする「取りまとめ」について「了」とし、政府による早期の法案化を求めることを「立法府の総意」として決定。「総意」は直ちに高市内閣に提出され、政府が骨子案の策定に着手した。

この「総意」では、旧皇族の男系男子を養子に迎える場合に「本人の意思を考慮した養子の年齢」「養親の範囲」「養子自身は皇位継承資格をもたない」ことなどを挙げて、慎重な制度設計を求めた。そのため、政府がどのような骨子案を示すかが注目されていた。

皇室典範改正案の骨子を木原官房長官に提示後、記者団の取材に応じる森英介衆院議長(中央右)と関口昌一参院議長(同左)ら(写真:時事)

政府は19日までに骨子をまとめて、衆参正副議長に提示した。ポイントは、①養子として皇室入りが可能な旧宮家の男系男子について対象を「15歳以上」とする、②現在の女性皇族は結婚時に皇室に残るか否かを本人の意思で決めることができる、という2点だ。併せて、皇族数の確保状況などを踏まえて「必要に応じて30年ごとに見直しを行う規定」も付則に盛り込んだ。

「骨子」に沸き起こる不満

骨子は、与野党各党が「立法府の総意」としてまとめた、①女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する、②旧宮家の男系男子を養子として皇室に迎える、という2案を踏まえたものだ。

その中で「養子」については、「1947年10月に皇籍離脱した旧11宮家の男系男子から迎え、皇位継承資格を持たない。養親となる皇族の範囲は、親王、親王妃、内親王、王、王妃、女王に限り、皇嗣や皇嗣妃は除く」となっている。

また、現在の女性皇族については、現行制度の下で人生を歩んできたことへの配慮から、結婚後の身分を「選択制」とし、女性皇族の夫と子の身分には触れなかった。森英介衆院議長は会談後、提示された骨子について「『総意』に沿った内容だと判断した」と評価した。  

今国会の残り会期はすでに1カ月を切り、現状では多くの重要法案の審議で日程は極めて窮屈だ。ただ、「立法府の総意」が得られた皇室典範改正案となれば、「審議時間は両院でそれぞれ数時間程度で十分」(自民党の国対幹部)との見方もあり、今国会中の成立が現実味を増すことにはなる。

ただ、参院で野党第1党である立憲民主党は、取りまとめ案の「旧宮家出身の男系男子を養子縁組で皇族とする」という部分には賛同しなかった。2017年に成立した上皇陛下の退位のための皇室典範特例法の制定過程では、野党第1党を含むほぼ全政党が賛成したこともあり、「今回の取りまとめには疑問符が付く状況」(政治ジャーナリスト)となった。

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