アナウンサーは絶叫しながら、のび太をベタボメしています。このテレビ中継を見た、ジャイアンとスネ夫は、「そうともしらず、おれたちは……。おわびしなくちゃ。先生‼ ばかにしてすみませんでした!」と野比家の玄関前で正座して、深々と頭をたれました。
「つまらないうらみは水に流し、手をとりあってねむりの道をきわめよう。しずかだねえ……。この平和が永久につづくよう祈ってぼくらもねむろうか」
余裕で語りかけるのび太に、2人は「先生‼」と絶叫して、感激の涙を流したのでありました。
(『てんとう虫コミックス ドラえもん 第30巻』小学館 第5話目「ねむりの天才のび太」より)
物事の評価は、どこに基準を置くかによって、いかようにも変わります。ケンカが強い人ほど偉い世界を作り出せば、ジャイアンがトップクラスの評価を得られるでしょうし、口が上手い人ほど偉い世界を作り出せば、スネ夫がトップに躍り出るはずです。
一口に「仕事ができる」と言っても、その評価基準は人それぞれ。だから、上司によって部下の評価が変わってしまうんでしょうね。「仕事が早い人間ほど優秀だ」と考えている上司もいれば、「丁寧にこなすことが最重要だ」と考えている上司もいるわけですから。
「1人で判断して動いてほしい」と望む上司もいれば、「なんでも報告してほしい」と望む上司もいます。このように、人によって何を「いい」と考えるのかが、バラバラになっています。だから、いちいち相手の評価基準を気にしていたらキリがないし、そんなことをしていたら自分を見失ってしまいます。
自分の持ち味を見つけて、そのよさを伸ばしていくことが、まずは大事。あなたのよさを求めている人は、あなたを高く評価してくれるでしょうし、そうでない人からは低い評価になるかもしれません。でも、それでいいと思いませんか? 「ここだけはまかせて!」と言える最強の自分を見つけておけば、やがて、それをフルに発揮できる場とも出会うでしょう。途中の評価のブレは、なんら気にすることはないと、私は思っています。
「泣くなよ! 人生にはいろんなことがあるもんだ」
――ミイちゃんというおもちゃのネコに、ドラえもんは恋をしてしまいました。
「ドキドキ、ガクガク」
ミイちゃんを見るたびに、ドラえもんの心は高鳴ります。ミイちゃんは近所の子どもが大事にしているおもちゃだったのですが、ある日、その子の持っていたミイちゃんを、大きなよそのイヌがくわえて持っていってしまいました。

