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肝臓が白く「フォアグラ」化していた…動物園のアヒルはなぜ突然死したのか 体をむしばんだ"ふれあい展示"の代償

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アヒル
“命の学び”につながるふれあい展示では、動物たちの負担も考えなければなりません(写真:HIME&HINA/PIXTA)
  • 中村 進一 獣医師、獣医病理学専門家
  • 大谷 智通 サイエンスライター、書籍編集者
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ウサギが亡くなる直前にリンゴを食べさせたのは、よい判断だったと思います。人を含め動物が亡くなるまでの過程には、予防や治療を優先する段階と、QOLを優先する段階があります。

若いウサギにリンゴばかりを与えるのは好ましくありません。ウサギは偏食しやすく、一度リンゴのような好物を覚えると、その後はリンゴしか食べなくなってしまうことがあるからです。しかし、もはや先が長くないと判断された段階では、好きなものを食べさせることが、その動物にとってよい時間になることもあります。

依頼者さんには、「最期に、なついていた人の手から好きなリンゴを食べられたのは、よかったと思います」ともお伝えしました。

ふれあい展示で考えたいこと

アヒルもウサギも、大切に飼われていました。依頼者のお2人からも、「動物の死をそのままにせず、今後のための学びにしたい」という前向きな姿勢も感じました。

しかし、アヒルは健康管理が行き届かないまま、亡くなる直前まで足の痛みを抱えていました。一方のウサギには不正咬合がありましたが、獣医師さんによって継続的にケアされ、最期には好物を食べ、静かに息を引き取りました。

動物たちにとって、ふれあい展示は基本的に負担です。人に触られたり、餌を過剰に与えられたり、狭い場所で過ごしたり……そうした飼育環境は、しばしば病気を引き起こします。

もっとも、ふれあい展示のすべてが悪いとは思いません。私たちが動物に直接触れ、その体温や鼓動を感じることは、命の大切さを学ぶ入り口になるでしょう。動物を飼えない家庭の子どもにとっては、動物とのふれあいが生き物を知る機会になります。

養われた動物愛護の心は、将来、より多くの動物を大切にするでしょう。

ただし、そのような教育的意義は、人が動物に大きな負担をかけてよい理由にはなりません。ふれあい展示の運営側は、動物たちの負担をできるだけ減らす努力をしなくてはいけません。

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