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子供の話をすると、まさに"おじいちゃん"の顔に…元・娘婿のサイモンが見届けたアントニオ猪木の《安らかな最期》

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身内だからこそ知っている、アントニオ猪木が晩年に見せた意外な「素」の表情とは(写真提供:宝島社)
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「これは猪木さん疲れてるなっていう時も、わりとしょっちゅうありました。人に囲まれて楽しそうに飲んでいても、パッて見たら寝てしまっていたり。人といると賑やかにやってるんですけど、1人になったら寝込んじゃうみたいな。

それだけ忙しいし、すごくパワーを使う人だった。だから自分も、猪木さんと何日か一緒にいるだけでものすごく疲れました。朝から人と会い続けて、夜は会食があって、もう寝る時間もろくにないということも何度もありました。

それでも、以前は体のケアのための時間を取っていました。マッサージとか、闘魂棒でストレッチしたりね。でもそういう時間がだんだんなくなっていったんです」

「アントニオ猪木」じゃなくていい時間

サイモンだから接することができた、リラックスした素の猪木の姿もあった。それは日本ではなく、アメリカで会った時の姿だった。

『証言 アントニオ猪木 絶望と復活の闘魂人生』(宝島社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

「何でもない時っていうんですかね、要するに"アントニオ猪木"じゃなくていい時間。そういう時がいちばん楽しそうでしたね。周りの目を気にしないで、気をつかわないで、本名の猪木寛至でいられる時が、印象に残ってます。

やっぱり日本にいる時は、アントニオ猪木として振る舞わないといけない。でもアメリカで会う時とか、日本でもたまに事務所で2人きりになった時とかは、素が出てました。

優しい人だったし、むしろ人に気を遣うタイプでした。寛子の様子を聞いてきたり、うちの子供のことを聞いてきたりする時なんかは、まさに"おじいちゃん"になってました。顔つきからして違いましたね」

アントニオ猪木は24時間、常にアントニオ猪木を演じていたと言われる。しかし、サイモンにとってはそうではなかった。

時に稀代のカリスマであり、上司であり、同時に妻の父親でもあり子供のおじいちゃんでもあった。そこにはファンが見ることのできない"猪木寛至"がいたのだ。

(取材・文/橋本宗洋)

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