東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資

流血の総合格闘技をホワイトハウス南庭で開催…異例ずくめのトランプ大統領80歳誕生日

3分で読める
(写真:ブルームバーグ)

トランプ米大統領は今週、世界の首脳らとの難しい協議に臨むためフランスへ向かう予定だが、その前に80歳の誕生日を祝う楽しみがある。ワシントンの政治よりも過激で流血を伴う総合格闘技を、同氏はホワイトハウスで観戦する。

トランプ氏は14日夜、スポーツやイベントの企画会社TKOグループ・ホールディング傘下のアルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ(UFC)を、ホワイトハウス南庭に招く。このイベントはトランプ氏による米建国250周年祝賀行事の幕開けとなる。自身の肖像を刻んだ記念金貨や、ナショナル・モールでの大規模フェア、さらに8月にはワシントン市街地で開催されるインディカー・レースなどが予定されている。

7試合のケージマッチを開催するため、すでに高さ約100フィート(約30メートル)の大型照明設備「ザ・クロー」が建設された。大がかりなこのイベントにはすでに批判が集まっており、公益団体パブリック・インテグリティー・プロジェクトが起こした訴訟では、「腐敗の火山」と批判されている。

Photographer: Al Drago/Bloomberg

ホワイトハウスはイベント費用について、UFCが全額負担し、スポンサー交渉もすべて担当したと説明した。

長年のトランプ支持者であるUFCのデイナ・ホワイト社長によれば、この前例のない企画はトランプ自身が発案した。UFCの若い男性ファン層は、2024年の大統領選でトランプ氏を支えた重要な支持基盤とされている。第2次トランプ政権発足後には国務省や連邦捜査局(FBI)までが、UFCと提携契約を結んでいる。

一方で、ユーガブが6月5日公表した世論調査では、ホワイトハウスでの格闘技大会に51%が反対し、賛成は27%にとどまった。

裁判資料によると、UFCは大会開催に6000万ドル(約96億円)を超える資金を投じた。イベント開催に必要な「著しい人員とリソース」は、7つの米連邦機関が提供した。訴訟では開催差し止めの請求は認められなかった。

会場の4300席に加え、隣接するエリプスでは抽選で無料チケットが配布され、最大12万人の集客が見込まれている。スポンサーには暗号資産のクリプト・ドット・コムなどが名を連ね、トランプ家の事業ワールド・リバティー・ファイナンシャルは、上位2選手に計25万ドルの特別賞金を提供する。

試合前の関連イベントも、ワシントンの歴史的施設を舞台に行われている。記者会見はリンカーン記念堂で開かれ、選手たちは互いを挑発しながら勝利を宣言した。さらに選手用ロッカールームはホワイトハウス敷地内に設置され、通常は公式行事に使われるインディアン条約室も利用される予定だ。国家の象徴的空間が格闘技イベントの運営施設へ転用される点も、異例さを際立たせている。

Photographer: Al Drago/Getty Images

ただし屋外イベントには天候リスクが常につきまとう。予報では14日夜間のワシントンでは、雷雨の確率が70%となっている。落雷があれば公的な安全が脅かされる恐れがある。

ホワイト氏は13日、「何が起きようと、14日に大会は開催する」と述べた。「もう天気の話にはうんざりだ」と語った。

原題:Trump Hosts Brutal UFC Fights at White House for 80th Birthday(抜粋)

著者:Hadriana Lowenkron、Yash Roy

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象