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投資初心者ほど陥りやすい「有利な情報だけを信じる」という罠 期待が判断をゆがめる前に知っておくべき市場の作法

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経済トレンドの揺らぎを象徴するアート
金融を知ることは、世界がどのような前提で動いているのかを知ることです(写真:skywings00/PIXTA)

INDEX

日経平均株価が高値圏を推移する現在、投資ブームもあいまって金融商品に関心を持つ人も増えています。しかし、上がれば下がるリスクもあるのが金融相場です。
相場を動かしているのは、経済指標や企業業績だけではありません。そこには常に、人間の欲望や恐怖、期待や不安が織り込まれています。市場は何を見て動いているのか。なぜ同じような熱狂と失望が繰り返されるのか。そして、本当に金融を理解している人たちは何を見ているのか。
20年以上、個人投資家として金融市場を見つめてきた鹿子木健氏の著書『なぜ金融の勝者はいつも同じ顔ぶれなのか 教養としての金融市場』より一部抜粋・編集してお伝えします。

人は「見たいものだけを見る」

人は、市場を見ているようで、実際には自分の見たいものだけを見ています。それは意図的な歪曲ではありません。むしろ、ごく自然な人間の働きです。

期待している未来。信じたい物語。努力が報われてほしいという願い。そうしたものが、無意識のうちに視線の向きを決めてしまう。市場に向き合う前に、人はすでに「理解の枠」を持ち込んでいるのです。

多くの人は、自分は事実を見て判断している、と思っています。しかし市場では、「見えている事実」よりも、「どう理解してしまったか」のほうが、はるかに強く行動を左右します。同じ統計データを見ても、安心する人と不安になる人がいる。同じ相場の下落を見ても、買い場と捉える人と、終わりだと感じる人がいる。違いを生むのは情報量ではありません。

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