食事時間が不規則になったり、糖質に偏った食事が続いたりすると、使い切れなかったエネルギーが脂肪として蓄積されやすくなります。その行き着く先のひとつが「脂肪肝」というわけです。
では、何をすればいいのか。脂肪肝対策なら、食事制限や禁酒を……と思う人が多いでしょう。もちろん、余計な脂肪を減らすために、食事を見直すことは必要です。しかし、やみくもに食事量を減らしたり、食事の回数を減らしたりすると、かえって“脂肪が燃えにくい体”を作ってしまうという落とし穴があります。
そこで、重要になるのが「筋肉」の存在です。
筋肉には、食事からとった糖を一時的に蓄える「貯蔵庫」の役割があります。食後に血液中へ入った糖は筋肉へ取り込まれ、エネルギーとして使われたり、グリコーゲンとして蓄えられたりします。
ところが、筋肉量が少ないとこの貯蔵庫が小さくなります。
すると糖を十分に受け止めることができず、余った糖は肝臓へ送られます。肝臓はそれらを中性脂肪に変えて蓄えるため、脂肪肝につながっていきます。さらに、筋肉が少ないと食後の糖が血中に漂いやすく、食後の血糖値も高くなります。
反対に筋肉量が十分あれば、食後の糖は筋肉に取り込まれて、肝臓に脂肪がたまりにくくなる。つまり、筋肉量をしっかり維持することが“肝臓を守ること”なのです。
ところが、むやみな食事制限による減量では、脂肪だけでなく、肝心な筋肉量まで減らしてしまいます。
筋肉を維持するには、毎食のタンパク質の摂取が欠かせないからです。
これこそが、落とし穴の正体です。
筋肉は肝臓を支える「代謝臓器」
筋肉が重要なのは、「糖の貯蔵庫だから」だけではありません。
筋肉は体内で多くのエネルギーを消費する「代謝臓器」でもあります。
私たちは何もせず、寝ているときでさえエネルギーを消費しています。これを「基礎代謝」と呼び、それは日中の活動中に消費されるエネルギーよりも多いのです。つまり基礎代謝がきちんと働けば、24時間、脂肪を燃焼させる体になります。

