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「母親が怪しい」「臓器売買した」の中傷よりもひどい…《キャンプ場女児行方不明》で遺族を苦しめた"ネットの正論"

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小倉美咲ちゃん、小倉とも子さん
行方不明になった小倉美咲ちゃん(左)と、母親のとも子さん(写真:左はとも子さん提供/弁護士ドットコムニュース)
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テレビや新聞には顔が映らないのに、SNSだけで顔が広まる。そんないびつな状況が生まれていった。

もちろん、母親のとも子さんの顔もテレビには映らない。捜索に加わってくれた女性が、他のボランティアから母親と勘違いされて「母親の態度が悪かった」などとSNSで噂が広がることもあったという。

「フォロワーは500人ほどで、ほとんどがお客様や友人でした。過去には家族の顔写真も載せていましたが、その時はこんなことになるとは思っていませんでした。
当時、警察と一緒に現地で必死に捜索していましたが、美咲の情報が拡散したことで安否を気遣うLINEや電話が殺到し、山の中での捜索中にスマートフォンの電源が切れることが恐怖でした」(とも子さん)

広がる「妄想」で犯人視される家族

配られたチラシ(写真:公式サイトから/弁護士ドットコムニュース ※編集部で一部加工)

断片的な情報だけで、事実の全体像を把握することは難しい。それでも、人はSNSやネットに出ている情報を過大評価し、断片をつなぎ合わせ「意味」を見出そうとする。

キャンプ当日、小学校ではもともと運動会が予定されていた。とも子さんは運動会で店を休むことをインスタグラムに投稿していたが、台風予報で運動会が延期になり、以前から誘われていたキャンプに参加した経緯までは書いていなかった。

そのため、ネット上の人々は「運動会で店を休みにしたのに、親子でキャンプに行っているのはおかしい」と騒ぎ始めた。

やがて、あるブログがとも子さんを犯人視し、「母親が怪しい」「人身売買・臓器売買した」などと虚偽を繰り返し投稿した。根拠のないデマは拡散され、「母親が殺した」と断定する声へとエスカレートする。夫や長女の個人情報まで晒された。

ブログ運営者の男は2年後、名誉毀損罪で有罪判決を受ける。1人5役の人格を使い分けてまで、ネット掲示板に投稿していたことも明らかになった。

「美咲に関する情報もたくさん届きましたが、それ以上に誹謗中傷が多かった。こうして振り返ってみると、誹謗中傷の発生を自分でコントロールすることはまったくできませんでした」(とも子さん)
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