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〈消費減税〉を実現するだけで「選挙公約を守った」といえるのか? 一体不可分な条件「特例公債に頼ることなく」はどうする

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高市早苗首相
消費減税は悲願(写真:つのだよしお/アフロ)
  • 土居 丈朗 慶應義塾大学 経済学部教授

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報道によると、政府は2027年4月から食料品の消費税率を1%とする方向で調整に入ったという。消費税率を0%するには1年ほどかかるレジのシステム改修が、1%とした場合6カ月ほどでできるとの経済産業省の調査を踏まえたものとみられる。

6月2日、経済同友会が、会員の企業経営者を対象に消費税減税の是非についてアンケート調査の結果を発表した。すると、約8割が消費税減税を行わず、給付付き税額控除の導入や給付を求める意見だったという。

悲願の消費減税、大事と2度繰り返したセリフ

高市早苗首相は、衆議院の解散を表明した1月19日の記者会見で、消費税減税は、「私自身の悲願」でもあり、「自民党の選挙公約にも掲げる」ことにしたと述べつつ、「給付付き税額控除」とあわせて、「特例公債に頼ることなく、ここが大事です、特例公債に頼ることなく」と2度も繰り返して、その財源の検討を行うと述べた。

さらに、自民党が圧勝した衆議院総選挙後の特別国会で首相に再任されて臨んだ2月18日の記者会見で、高市首相は「飲食料品については、特例公債に頼ることなく、2年間に限り、消費税をゼロ税率とすることにつき、スケジュールや財源の在り方など、その実現に向けた諸課題に関する検討を加速します」と、再び「特例公債に頼ることなく」と明言した。

このように、高市首相は、消費税減税を実現することだけを公約に掲げたわけではない。「2年間に限り」「特例公債に頼ることなく」という条件をパッケージで言及しているのだ。飲食料品の消費税率ゼロが「公約」というなら、「2年間に限り」「特例公債に頼ることなく」も一体不可分な「公約」である。

逆に言えば、飲食料品の消費税率ゼロを実現しないと「公約違反」というのなら、特例公債に頼って飲食料品の消費税率ゼロを実施するのも「公約違反」。飲食料品の消費税率ゼロを2年間で終わらせられないのも「公約違反」である。

前年度の特例公債分とやりくり

しかし、本稿執筆時点までで、その財源について表立って具体的に検討された形跡はない。27年4月から飲食料品の消費税率を1%にすると表明できたとしても、特例公債以外の財源が伴わなければ「公約違反」と後ろ指をさされることになる。

特例公債に頼らないことについては、高市内閣はかなり腐心してはいるようだ。

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