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「男子ゴルフは宝の山!」——ポテンシャルを活かせていなかった男子ツアー、投資ファンド主導で株式会社化へ

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石川遼選手
男子ツアーの将来に危機感を示したという石川遼選手。J-Tour構想の背景には選手側の声も(写真:スポーツ報知/アフロ)
  • 赤坂 厚 スポーツライター
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——投資する150億円はどう集めますか。利益はどう出しますか?

津坂社長 まず前提として、150億円を一度に投下するというより、中長期的な成長投資として段階的に投資していく想定です。資金については、NSSKグループのファンドに加え、金融機関からの借り入れなども含めて検討しています。

今回の投資対象は大きく4つ。1つ目はコンテンツ投資で、放映・配信権の価値最大化、海外配信、過去アーカイブ整備、新規コンテンツ制作などを想定しています。最近では試合中継だけではなく、選手ストーリー、舞台裏、ショート動画なども含めてコンテンツ価値が形成される時代になっています。

2つ目はデジタル投資です。配信基盤、ファンデータ基盤、アプリなどを想定しています。

3つ目はファンマーケティング投資で、SNSやコミュニティなどを通じて「見るスポーツ」から「参加するスポーツ」へ進化させていきます。

4つ目は組織・営業投資です。スポンサー営業強化、デジタル人材採用、海外人材採用、経営体制強化などを想定しています。今どんどん採用していますので、来年4月に正式にスタートするまでには100人ぐらいになっていると思います。

私の代わりに代表取締役がいて、マーケティング、メディアのコンテンツをつくる人、大会の運営をする人、デジタル配信をする人など、それぞれのプロ人材を入れていきます。

収益源については、従来型のスポンサーに加えて、放映・配信、ツアー横断スポンサー、デジタル広告、イベント、ホスピタリティ、ライセンス、海外配信などを多層的に組み合わせるモデルを構築していきます。特に重要だと考えているのは「ファン接点を増やし、⻑期的なファン価値を高める」ことです。

会見でスイングポーズをとる津坂社長(右から3人目)(写真:J-Tour)

コンテンツ作りとメディア配信をどうするのか

——投資の大きな要素がコンテンツ作りとメディア配信になるようですが、JGTOはツアーでの放映権を持っていません。どう解決していきますか?

津坂社長 放映権は交渉事です。テレビ局は放送することでコマーシャルとかで収入が得られる、(視聴者が)見たいものだからやる。今は(男子ゴルフ中継は)見たい方がじわじわと減ってしまっており、また見てもらうための仕組み作りも中央の存在が無ければ限界があります。

テレビ局側は放映権料を払ってまで放送したくない。アメリカでもかつては同じ状況だったのですが、放送を1局に集中するようにしたら「独占はやめてくれよ」となりました。

ゴルフはここでしか見られないとなったら、秩序は変わります。世界的にはそうなっています。イングランドのサッカー・プレミアリーグが成功したのも、スカイというテレビ局が全部権利を取ったことで「プレミアリーグを見るならスカイ」となったからです。

我々としては、放映権を単なるテレビ放送権としてではなく「デジタルIP」として捉え直すことが重要だと考えています。たとえば、試合のライブだけではなくハイライト、選手コンテンツ、SNS展開、ファンデータ活用なども含め、ツアー全体として価値を最大化していきたいのです。

ライブ中継はできるだけ多くの人に見てもらえるテレビの地上波がいいでしょう。映像を見るだけではなく、コンテンツをフォローするビジネスに変えていきたいと考えています。「ライブ放送を見る」「自分が気になることにアプローチする」「好きな選手をInstagramで見る」「家でデータ分析もできる」「全部見たければフォローできる」といったことです。

そうしたコンテンツをつくり、コンテンツの権利を持つのが大事なことで、うまく露出できればスポンサーがついて価値が上がります。

ではコンテンツはだれが作るのでしょうか。そこはツアーの仕事です。200人プロゴルファーがいれば、みんなスターです。今はまだ広く知られていないだけですから、皆さんに知られるスターを作っていきます。

たとえば○○プロのすべてのショットを撮影や録画し、フォローしたい人が見られるようにすると同時に、いろいろなメディアにも展開します。そのようなコンテンツをJ-Tourが作って、保持していくのです。

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