東洋経済オンラインとは
ライフ #ほしいのは「つかれない家族」

「女の人なのに子どもと別居?」 同居親の8割超が女性の日本で"別居親"になった彼女たちのそれぞれの事情と葛藤

4分で読める
女性が別居親となるにはさまざまなケースがあります(『ほしいのは「つかれない家族」』より)
  • ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト
2/13 PAGES
3/13 PAGES
4/13 PAGES
5/13 PAGES
6/13 PAGES
7/13 PAGES
8/13 PAGES
9/13 PAGES
10/13 PAGES
11/13 PAGES
12/13 PAGES
13/13 PAGES
Cさんの趣味のひとつが自然などの写真を撮ること。植物は怒鳴らないし、支配しないし、裏切らない、と語る。Cさんは裁判に勝つために、仕事や健康維持に励み、神社にもお祈りに通っているそう。(写真提供:Cさん)

女性が別居親というと「よほど問題のある母親なのではないか」と周囲に思われることもあるようですが、実際には、その原因が「DVによる引き離し」というケースもあります。

また、別居のタイミングや場所などによって裁判で負けてしまうことあります。

たとえば、「DVを理由に弁護士からは子連れ別居(避難)も勧められたけど、ひとりで家を出た。DVのPTSDもあったため離れたところに引っ越したところ、家裁は子どもの転校などをマイナスと判断した」「家裁で加害を認められるケースではなかったので、配偶者に無断で子連れ転居をしたことが違法と判断された。その前にひとりで家を出て別居で共同養育していた時期があったのもネックとなった」というケースも聞きました。

そういった経験談を聞いて、筆者があらためて実感したのは、ケースを慎重に見極め、将来も見据えて戦略的にサポートしてくれる弁護士の大切さでした。

ちなみに、筆者が話を聞いてきた別居母親のお子さんたちに男子が多かったのは偶然ではないようです。彼女たちからは「元夫は、男子だから余計に執着していた」「後継として手放したくなかったようだ」という意見が複数ありました。夫の一族に社会的地位があると、よりそういった傾向は高まるようです。

いつか子どもと暮らすために…

さて、彼女たちはいま、別々の場所に住み、全く違う第三者機関に相談しているのですが、この先の方針にはいくつかの共通点がありました。それは「必要な法的手段は取る(取ってきた)けど、今後も裁判をし続けて、子どもを父母の板挟みにし続けるのは避ける」「元夫を刺激せず、葛藤はなるべく高めないようにしながら、いつか子どもと暮らせる準備を整える」ということでした。

私が取材した別の女性は、数年間の別居親生活を経て、同居親に戻りました。別居親だった期間には、子どもと会えない時期もあれば、親子交流のみで会う時期もあったのだとか。その後、父親側の養育環境に問題が生じたため、女性は家裁に申し立てを行いました。子どもが監護権変更を希望したこともあり、家裁も変更を認めて同居親になったそうです。

このように、別居親期間を経ても、「子どもの信頼」「親としてのプラスの実績」を積み重ねていくことで、親権者や監護者変更が認められることはあるのです。

残念ながら、理不尽に別居親になってしまうケースは確かにあります。それでも、腐らず、自暴自棄にならず、子どもとの絆を信じて、長期戦であせらずに構えていく。何が子どもにとってベストかをひたすら考え、子どもを父母の板挟みにするのはできるかぎり避ける(板挟みは親への不信や恨みにもつながるので)。そういったことの大切さも、別居親の取材から筆者は感じたのです。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象