一方で、アメリカの場合は、SNS運営企業の地元ということもあり、全面禁止にはまだ動いていません。ただ、後者の問題、つまり「匿名の大人が子どもに接触してしまう問題」については、さまざまな規制が模索されています。
また前者の「子ども同士の問題」については、親が介入することで問題にブレーキをかけるという姿勢が一般的です。
親の介入ということでは、欧米の家庭では、思春期の子どものデジタルデバイス利用について、「完全に禁止する」のではなく、自律を育てるための明確なルールを設けるという家庭が増えています。
子どもに守らせる3つのルール
具体的なルールとしては、「時間」「場所」「目的」の3つを明確にすることです。
最も多いのが、「寝室にスマホを持ち込まない」というルールです。
欧米では、特に夜、子どもは自分の部屋で1人で寝るという習慣が強いので、このルールはより重要になってきます。夜はリビングなど共有スペースで充電し、就寝前30分から1時間は使用を禁止します。
「夜にスマホを部屋に置かない」「夕方以降の使用を制限する」という厳しいルールがある家庭のほうが、思春期の子どもの睡眠時間が長く、学業成績もよいという研究もあります。
次に、「食事中は全員スマホ禁止」というルールも非常に一般的です。
これは子どもだけでなく、親も守ることが重要とされ、「家族の会話を優先する姿勢」を示します。この「家族の会話を重視する」ということは、かなり厳格なルールにしている家庭が多く、たとえば、「全員が食べ終わるまで離席しない」というルールもあります。
このように、「screen-free zones(スクリーン禁止区域)」として、ダイニングテーブルや寝室を指定する家庭が多く見られます。
さらに、「宿題・家事が終わるまでスマホは禁止」という順序のルールも定着しています。
アメリカの親たちの実例でも、「Homework first(宿題が先)」「No phone before chores(家事を終えるまでスマホは使うな)」は定番のスローガンで、スマホは「権利」ではなく、「責任」のあとに使うもの、という考え方です。ちなみにchores(チョアーズ)とは、日常の家事のことです。
