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OPEC離脱だけではない湾岸産油国〈サウジとUAE〉の激しい対立…似たもの同士のライバル、対イランで強硬か共存か

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サウジアラビアのMBS(左)とUAEのムハンマド大統領(右)(写真:Bloomberg)
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イラン戦争が停戦をめぐって膠着状態に陥る中、交戦当事国でないにもかかわらずイランの攻撃を受けるなど大きな被害を被ったペルシャ湾岸のサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)が激しく対立している。

両国の確執は長年続いていたが、4月末、UAEが突然、サウジアラビアが主導する石油輸出国機構(OPEC)からの離脱を表明したことで、抜き差しならない状況に陥っていることが表面化した。

生産を増やしたいUAE、価格を安定させたいサウジ

OPECは、石油市場に大きな力を持つアメリカなどの大手石油資本(メジャー)に対してサウジアラビアなどの産油国が価格交渉力を持つため1960年に設立され、UAEも後に参加した。現在は石油価格維持のため加盟国の石油生産量を調整する組織となっている。

OPECでの対立はこの生産制限だった。できるだけ多くの石油を生産して収益を上げたいUAEに対して、サウジアラビアはできるだけ長期間安定した価格での石油生産を続けるため制限に積極的だった。

両者の対立が続く中、イラン戦争の影響で原油市場が混乱するタイミングでUAEが一気に離脱に踏み切った。UAEはOPECメンバー国の中では生産量が3位という主要国で、離脱によりOPECの影響力はさらに低下するとみられている。

絶対君主制で産油国、イスラム教…共通点は多い

サウジアラビアとUAEの対立はOPECだけではない。イランへの対応を含め外交、安全保障、経済とあらゆる分野でぶつかっている。

両国は国家の規模は違うものの共通点が多い。サウジアラビアはサウード家が支配する絶対君主制の国、一方、UAEは7つの首長国からなる連邦国家だが、いずれも各首長の一族が世襲で支配する、やはり絶対君主制である。

そして、ともにイスラム教の国家だ。主要な産油国であることも共通している。

ところが近年、ことあるごとに対立している。同じアラビア半島に位置するイエメンの内戦や、紅海を挟んで向き合うスーダンの内戦では、それぞれ対立する勢力を支援し、互いに非難し合っている。

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