抜本的な改善策が見えない中、ミニストップが選んだのは、収益率の高い店内調理を強化することで収益改善を図るという策だった。だが、その店内調理こそが、今回の消費期限偽装へとつながる伏線になったようにも見える。
店内調理とは、弁当や総菜などを店内の調理場で調理・提供することで、できたて感を訴求して他社と差別化し、内製化によって高い粗利を確保できる、というメリットがある。
しかし、半面では提供オペレーションが煩雑であり、人出がかかるため、人出不足の昨今では人員確保は、通常よりも現場に大きな負担を強いる。また、工場生産ではないため、その消費期限も短く、店内調理モノを強化すればするほど、廃棄ロスのリスクが拡大するというデメリットもある。
店内調理の強化という戦略の挫折
ミニストップは再発防止策の一つとして、店内調理品目を削減し、加盟店の負担を軽減するという選択を行っている。これは安全管理上は当然の対応だが、同時に、店内調理の強化によって業績改善を図ろうというミニストップの戦略自体が、いったん挫折したことの表れでもある。
消費期限偽装という問題は、店内調理強化による現状打破は困難である、という結論でもあろう。さらに言えば、3社寡占化が事実上確立した状況で、その環境に抗い続けることで、ミニストップの現場にひずみが起きているのであり、現状路線の延長線上では、ミニストップがコンビニとして存続することは、かなり難しいのであろう。
再発防止策によって、同じような問題は防止できるかもしれない。しかし、それがそのままミニストップの抜本的な競争力強化につながるわけではない。だとすると、ミニストップが採るべき選択肢とは、どういった方向性になるのだろうか。
思うに、あのイオンが業界覇権の可能性がない中小コンビニを持ち続けているのには、何らかの意味があるはずだ。それは、従来とは異なり、もうすぐコンビニとスーパーの境界線がなくなることを、イオンがよく知っているから、だと思うのだ。
次ページが続きます:
【コンビニとスーパーの融合型】
