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LAメトロで手渡されたヘイトメモの戦慄 日本と決定的に違う、今も続くアメリカ公共交通機関の緊張感

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LAメトロEラインの電車。時間にもよるが比較的安全な路線(筆者撮影)
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筆者は、このふたりから3~4列ほど離れた席に彼らと向かい合う形で座った。一瞬女性と目が合った。LA住民が人とすれ違う時によくやるマナー通り、お互いアイコンタクトをして小さく会釈した。

この女性はベージュのカーディガンに黒ジーンズ姿で、長い髪はソバージュだった。彼女はベージュのハンドバッグを脇に置き、紫色の表紙の書籍を手に持っていた。そしてA4サイズぐらいのノートに何かペンで手書きしていた。電車の中で紙の本を読んでいる人は今時かなり珍しい。大学生なのかもしれないと思った。

窓の外を眺めていると、この女性がピリピリと音をたてて、自分のノートの紙をちぎった。そして筆者の席に向かって歩いてきた。くすくす笑いながら彼女は私の目の前で止まると、私のカメラバッグの上に1枚の紙を落とした。

嫌な予感がした。気づかぬふりをしようかと1~2分迷った末、好奇心に負け、その紙を開いてみた。

確信的なアジアン・ヘイト

すると「サイコパス」や「スマイル」という言葉から始まって、アジア系人種に対するヘイトの言葉がびっしりと青い文字で書かれていた。5~6行あるヘイト・メッセージの最後には「サンドラ・オー」という名前が書かれており、不気味な目玉のイラストまで添えられていた。

サンドラ・オーは、人気テレビドラマの『グレイズ・アナトミー』などで活躍したアジア系の女優の名前だ。たぶん、この女性が名前を知っている唯一のアジア系女性有名人なのだろう。アジアン・ヘイトメッセージの最後に、サンドラ・オーの名前で締めくくるあたり、確信犯だとわかる。

服装だけをみればごくまともな人に見えるこの女性が、何の言葉も交わしていない見知らぬ乗客の私に、悪意むき出しの直接的なアジアン・ヘイト・メッセージを書いてよこした。こういうことを他人に平気でできる人間が、ほぼ無人の車内で、次にどんな危害をこちらに加えてくる可能性があるかを考えると、背筋が寒くなった。

駅にあれだけ大勢いたメトロ職員は、車内にはひとりも乗っていない。少し前にアジア人女性がメトロの車内で別の女性から顔面を殴られる事件が起きていた。また、コロナ禍中には、LA郊外で早朝、犬を散歩させていたアジア系の女性が別の女性から刃物で背中を刺されて殺される事件が起きた。

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【隣の車両に移動して…】

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