また、片付けが苦手な人は、新居のレイアウトをあらかじめイメージすることができていない。イメージができていれば、搬入した時点で荷物の振り分けができる。
できていないと、「とりあえず入ってすぐの部屋に」と、何でもかんでも詰め込むことになる。今回の現場の洋室がまさにそれで、20年前に運び込まれた段ボールはほとんど片付けられないままだった。
引っ越しはゴールではない
「引っ越しはゴールじゃないんです。引っ越した後の片付けが終わって初めて完結する。片付けが苦手な人は、新居に着いてほっと一息ついてしまう。手続きも後回し、荷解きも後回し。『とりあえずここに置いておいて』が一番危ないです」
では、新居でモノを増やさないためにはどうすればいいか。意外にも、二見氏は「今すぐ捨てられないものは、無理して捨てなくていい」と言う。卒業証書、手紙、アルバムといった思い出のモノは、すぐに判断しなくてもいい。
「ただ、生活用品だけは足りないくらいがちょうどいいですね。持っていっても、箱を開けて片付けるのが大変になるだけですから」
作業を終えた後、20年分の荷物が片付いた部屋で、母親はこう話した。
「探し物を見つけていただいて本当に感謝しています。(同じく悩んでいる人がいれば)まずは相談されてみてはいかがでしょうか。相談しただけでも気持ちが軽くなりました」
退去の手続きも、これでようやく動き出す。娘の職場の近くに構えた新居では、2人の新生活が始まっている。
