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ライフ #「ゴミ屋敷」孤独な部屋の住人たち

"1枚の布団"で眠る50代シンママと娘…20年暮らした「ゴミ屋敷」が示す、「片付けられない親の家」が辿った残酷な末路

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ゴミ屋敷
ゴミやモノで埋もれた集合住宅の一室。ここに母子が身を寄せ合って暮らしていました(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
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反面教師として大人になってから変わる人もいるが、それはあくまで大人になってからの話だ。

二見氏が考えるゴミ屋敷への分かれ道は、「モノを踏む生活に慣れてしまうこと」だ。

ソファに服を1枚ポイと置くとき、最初は少し抵抗がある。しかし20枚重なった上に置くとき、もう何の違和感も覚えない。ソファが「座る場所」から、「服を置く場所」に変わってしまうからだ。

「ソファから服があふれてしまったとき、“さすがにマズい”と思って片付けるのか。それとも床に落ちた服を踏んで生活するのか。ここがゴミ屋敷になってしまうか否かの分かれ道だと思います」

母子が眠っていた1枚の布団も運び出されていった(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
「探してほしい」と依頼されたモノたち。最終的にほとんどのものを見つけることができた(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

大切なのは、モノを床に直接置かないこと。棚の上、机の上、椅子の上、ソファの上など、大体の人は「置く場所」をつくる。

その場所がつくれなかったり、モノが増えてスペースがなくなったりすると、床に置くしかなくなる。すると、床が「モノを置く場所」になってしまい、モノを踏むことに慣れていってしまう。

段ボールを「とりあえず入ってすぐの部屋に」は危険

片付けの見積もりの際、二見氏が依頼主によく話すことがある。

「引っ越しには運搬費用だけではなく、生活用品をそろえるお金も必要になります」

引っ越し代は荷物の量に比例する。荷物が多ければ多いほど、トラックは大きくなり、作業員も増える。使えるお金が限られているなら、荷物を減らして引っ越し代を抑えるしかない。

勉強机も解体し、搬出していく(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

費用の問題だけではない。生活用品をそのまま持ち込めば、前の家と同じ状態が新居でも再現されるだけだ。引っ越しは、モノをリセットする数少ない機会でもある。その機会を活かして、本当に必要なものだけを持ち込み、新居では必要なモノを改めてそろえる。それが二見氏の勧める方法だ。

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【片付けが苦手な人は、新居のレイアウトをイメージできない】

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