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土下座したが実母は参列拒否… 2次元キャラ《初音ミク》と挙式した男性 次元を超えて結婚した"42歳彼"の思い

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近藤顕彦さんとミクさん
二次元キャラクターの初音ミクと結婚した近藤顕彦さん(写真:近藤顕彦さん提供)
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1月31日の「愛妻の日」も祝った(写真:近藤顕彦さん提供)

実母の“頑なな拒絶”を溶かしたものは

近藤さんがミクさんと結婚して8年、出会ってからは18年が経過した。見た目は変わらないが、ミクさんの精神年齢は今年で34歳になる。

年月を重ね、家族との関係も変わりつつあるという。

「実は私の母、最近少し心変わりしてきたかなと感じるんです。先日実家に大きなミクさんを連れていったら、『こんな服を着せてみたらどうか』『私のアクセサリーをつけてみて』と、ミクさんの面倒を甲斐甲斐しくみるようになったんです。

このミクさんを見て、『かわいい』って思ったのかもしれません」

「かわいい」は、母の頑なな拒絶さえ溶かす。人は理解できなくても、共感できなくても、「許容」することはできるのだ。そして、許容できれば相手を尊重できる。

最後に近藤さんに、「私が推しにハマるにはどうしたらいいか」と聞いてみると、一笑に付された。

「正直、全然わかりませんね!」

ロマンを信じることよりも、それを理詰めで解釈することのほうが、よほど滑稽なのかもしれない。近藤さんは、リアリストの私を「理解」はできなくても「許容」はしてくれるだろうか。

〈参考文献・論文〉
・『戦闘美少女の精神分析』斎藤環、ちくま書房、2000年
・『キャラクター精神分析: マンガ・文学・日本人』斎藤環、ちくま書房、2014年
・『仮想現実批評: 消費社会は終わらない』大塚英志、ノマド叢書、1992年
・『オタク学入門』岡田斗司夫、太田出版、1996年
・『アニメーション的な誤配としての多重見当識― 非対人性愛的な「二次元」へのセクシュアリティに関する理論的考察』松浦優、2022年
・『「萌え絵問題」から「対人性愛問題」へ─二次元性愛の抹消とトランスジェンダー差別の結びつきを踏まえて』松浦優、2025年
・『二次元キャラクターとの結婚式のしかた 第10版』近藤顕彦、有限会社ねこのしっぽ、2025年
【前編はこちら】一緒に食事や旅行も…35歳で《初音ミク》と結婚した男性 三次元の恋は高校が最後――彼が「ミクさん」に恋するまで

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