誤解その2:「叱らない」
→目指すべきは“叱らない親”ではなく“適切に叱れる親”
近年、「叱らない子育て」という言葉をよく耳にします。確かに、感情的に怒鳴ることや人格否定は避けるべきです。しかし、叱ること自体をやめてしまうのは、必ずしも子どものためにはなりません。
人生には、「今ここで伝えなければ、一生に関わる問題になる」という場面があります。例えば、人を深く傷つける行動、命に関わる危険な行為、社会ルールの重大な逸脱などです。
「叱る」は必要なときに使い、最後には必ずフォローする
叱るという行為は、子ども自身が気づいておらず、将来に影響を及ぼす可能性がある非常時に使う手段です。そのため、頻繁に使うものではありません。また、叱る以上は中途半端に終わらせることはできず、親には大きなエネルギーが求められます。
だからこそ普段は使いませんが、必要なときには使う。その判断が重要です。「叱らない」を貫いてしまうと、善悪の基準や社会性を学ぶ機会を失ってしまう可能性があります。
また、叱るときは理由と改善点を具体的に伝え、最後には必ずフォローを入れます。「あなた自身ではなく、その行動が問題だった」と明確に伝えることが大切です。
そして、ここで押さえておきたいのが、「叱る」と「怒る」はまったく別物だということです。
「怒る」は自分の感情をぶつける行為。一方の「叱る」は、子どもの未来のために意図を持って伝える行為です。叱るべき場面で怒鳴ってしまう親が多いのは、この2つが混同されているからです。適切に叱れていれば、終わったあとにすぐ通常の関係に戻れます。親は感情をぶつけるのではなく、意図を持って関わる“役割”を果たしているのです。
目指すべきは「叱らない親」ではなく、「適切に叱れる親」です。
誤解その3:「子どもが変わるまで待つ(見守る)」
→不安や期待を抱えたままの“監視”になりやすく、親子ともに苦しくなる
「子どもを信じて見守る」という考え方も広く知られています。確かに、自主性を尊重することは重要です。しかし、この言葉の解釈を誤ると、親子ともに苦しくなります。
多くの親御さんが混同しているのが、「見守る」と「監視」です。
次ページが続きます:
【期限を決めると見守りではなく監視に切り替わっていく】
