前編で筆者のコーディネートを担当したスタイリングパートナーの小松さんは、バイヤー経験もあり、阪急阪神両店のセレクトショップ等で婦人服の販売を20年以上経験してきた。
上司から「このプロジェクトのコーディネーターになってほしい」と抜擢された時は、大きなプレッシャーを感じたという。
「スタイリングサービスですから、婦人服全体のフロアを網羅して提案しなくてはいけません。それも有料で提供するのですから、お客様のご期待にお応えできるのか不安がありました。でも、お客様もいろいろなブランドのお洋服を組み合わせたり、コーディネートしたりしたいだろうと思い、やってみようと思いました」(小松さん)
このサービスを本格化する前段階で、チームは徹底的な顧客ヒアリングを行った。メンバーが抱える元々の顧客を館内のカフェに招待し、お茶会を開いて「ファッションの困りごと」を直接聞き出したのだ。
そこで浮かび上がってきたのは、40代から50代の女性たちの切実な声だった。
「体型が変わって、服選びに困っている」
「クローゼットには服がいっぱいあるのに、ついまた同じような服を買ってしまう」
「年齢を重ねるにつれて、おしゃれが楽しめなくなってきた……」
改めて、顧客の悩みの深さを知ったチームはこのプロジェクトの意義を見出し、「お客様の切実なお悩みに答えられるファッションコーディネートサービスをつくる!」と決めたのだった。
百貨店だからこその強み
このサービスには、ほかにはない強みがある。それは「ブランドのいいとこ取り」ができる点だ。
通常、1人で百貨店に行くと、Aブランドでトップスを買えば、そのまま同じブランドでスカートを合わせがちだ。しかし、このサービスでは「Aブランドのトップスに、Bブランドのスカート」など、さまざまなショップのアイテムを組み合わせた提案が可能になる。
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【なぜ対面接客に特化したのか?】
