
「仕事でも、行きつけの飲み屋さんでも、『何言ってるかわかんない』『はっきりしろよ』って、怒られることはあります。
建築現場で施工管理の仕事をしているんですけど、職人さんに聞かれても、まだ自分の中で整理できてないことがあって。本当は自分で考え、判断し、責任を持って伝えなければいけないのに、強く言われると、本当は『違う』と思っていても自信がなくなってしまったり。
情けないし、ちゃんと答えられるようになりたいとは思ってるんですけど、わかってないのに、わかったふりをするのも違うなと思って」(寺澤翔さん 以下の答えすべて)
寺澤さんの当面の目標は、自分の考えを持ち、それをちゃんと言葉にできるようになることだという。
「将来的には、‟自分の名前”という看板で、仕事をもらえるようになりたい。前に社長から、『寺澤君はそうなれると思うから、頑張れ』と言ってもらえて、すごくうれしかったです」
SNSは物欲が刺激されるだけで、自分に残らない
昨今はネットで検索したり、AIに尋ねたりすれば、すぐにそれらしい答えを得られる時代だ。そんななかで「わからない」地点にとどまることは、少しばかり勇気がいる。だからこそ怒られながらも頻繁に口にする「わからない」という言葉は、彼にとってはただの‟保留”ではなく、考え続けるために作った‟足場”なのかもしれなかった。
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【スマホはなるべく見ない】
