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ビジネス #現場に直撃!会社を動かすキーパーソン

キリン「ラガーゼロ」想定超え大ヒットの裏側、同社初の「脱アルコール製法」で挑むノンアルビールの日常化

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味わいづくりを担った東橋鴻介さん(右)とマーケティング部の富山航輝さん(左)(撮影:今井康一)

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会社を動かすのは現場のビジネスパーソンだ。人気商品やサービスが生まれた背景、新たな挑戦の狙いとは。本連載では、その仕掛け人を直撃する。 

健康志向の高まりや、アルコール離れの中で急成長を続けているのが、ノンアルコール飲料市場だ。富士経済によると、ノンアルコール飲料の市場規模は2025年の合計で1258億円(前年比7.4%増)で、32年には合計1559億円となる予測だ。酒類各社も、ビールやチューハイ、ワインなどさまざまなノンアル製品を次々に発売し、その競争は近年、ますます激しさを増している。

中でも「ノンアルコールビール」は、アサヒビールが「ドライ ゼロ」、サントリーが「オールフリー」など、各社が主力となるブランドを持ち、その味わいは日進月歩で進化している。

こうした中、キリンビールが「本格醸造のおいしさ」をうたって25年9月に発売したノンアルコールビール「ラガーゼロ」は、本格的なビールの味わいで発売直後から人気を博し、同年12月までの3カ月間で目標を10%上回る55万ケース(大びん換算)を売り上げた。

本格的なビールの味わいで発売直後から人気を博する「ラガーゼロ」(撮影:今井康一)

このヒットを受け、26年は年間の売り上げ目標を200万ケースとして、同社のノンアルコールビール「グリーンズフリー」を上回る水準を目指す。4月からは350ミリリットル(ml)缶に加え、500ml缶を新たに発売して、本腰を入れる。

好調の背景にあるのは、同社が初めて挑んだ「脱アルコール製法」による本格的な味わいへの追求だ。

開発のキーマンは、2人の若手社員

これまで、キリンが手がけてきたノンアルコールビールは、搾った麦汁に香料や風味などを加えて調合し、味わいをビールに近づけていくという作り方が主流だった。

これに対し、海外で主流だったのは、通常どおりにビールを醸造したあとアルコールを抜くことで、ビール本来の味わいや風味をできる限り残したノンアルコールビールをつくる「脱アルコール(脱アル)製法」だ。キリンビールはドイツから専用の設備を導入し、4年の歳月を研究に費やして、自社の脱アル製法を確立した。

この画期的な製法の開発には18年、22年に入社した2人の若手社員の活躍があった。次ページから、製品化までの苦心の開発ストーリーをお届けする。

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