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市場が注視する4月のFOMCと日銀会合での「変化」/利上げなしも引き締め方向が滲み、「売り場」を探す株式市場へ影響も

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FRBのパウエル議長(右)と日本銀行の植田和男総裁(左)(写真:ブルームバーグ)
  • 下田 知行 政策ストラテジスト・立教大学経済学部特任教授

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4月29日のFOMC(アメリカ連邦公開市場委員会)では、政策金利据え置きが決定されたが、4票の反対票が出た(賛成は8票)。今会合はパウエル氏が議長職として参加する最後の会合になったとみられるが(まだ次期議長の指名を受けたウォーシュ元FRB理事の議会承認手続きは終わっていない)、最後の会合で1992年以来の4票の反対が出たことはサプライズであった。

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この4票の反対のうち、利下げを求めたのはトランプ大統領が送り込んだミラン理事1人で、残り3票の反対は政策金利の据え置きには賛成だが、声明文に含まれる緩和(利下げ)バイアスを示す文言(「追加的な調整」)を削除すべきだと主張した。

この3票の反対についてパウエル氏は内心喜んでいるのではないか。

次期議長予定者のウォーシュ氏は、議会承認に向けた公聴会で「トランプ氏から(利下げの)指示は受けていない」「FRBの独立性は守る」と発言している。

筆者は、1月の連載記事の中で、同氏について「もともと非伝統的な金融緩和によるFRBのバランスシート拡大を批判するなど、政府の過度な介入を嫌う共和党の伝統的な考え方に近い。『忠実な部下』になってトランプ大統領が求める大幅な利下げを実行するとは限らない」と指摘した。

市場もトランプ氏の「忠実な部下」となる新議長など求めていない。パウエル氏も同様の認識であろう。記者会見の中でも「ウォーシュ氏はトランプ氏に立ち向かうと証言しており、私はその言葉を信じる」と発言した。

3人の委員が削除を求めた緩和バイアスについて、記者会見でパウエル氏は「今すぐ利上げが必要だと主張している委員はいない」としながらも、「利上げと利下げの可能性が同程度あると見る委員の数が増えた」「緩和バイアスからの転換は次回会合にも起こりうる」と説明した。

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