「生産性って、そういう1つのちょっとした3秒の動きかもしれないですけど、ユーザーに自分を調整させちゃっていることなんです。逆にPCがあなたに合わせますという方向にしたかった」
500メートル先からでもThinkPadだとわかる
ThinkPadのアイデンティティを語るうえで避けて通れないのが、キーボード中央に埋め込まれた赤い突起「トラックポイント」(TrackPoint)だ。キーボードから手を離さずにカーソルを動かせるポインティングデバイスで、ThinkPadを象徴する部品の一つとなっている。25年に発売されたThinkPad X9ではこのトラックポイントを廃止し、アルミ筐体のモダンなデザインで他社のノートPCからの乗り換えを狙った。一方、26年モデルのX1 CarbonやTシリーズではトラックポイントを残している。
この使い分けは意図的なものだと塚本氏は説明する。
「X9は今、他社を使っているお客様にThinkPadの良さを知ってもらうための製品。トラックポイントがあることで購入を控えている方がいるなら、それよりもThinkPadのキーボードや堅牢性、性能のバランスといった良さを体験していただきたい」
従来のThinkPadシリーズは社内で「クラシック」と呼ばれている。500メートル先から見てもThinkPadだとわかるデザイン。トラックポイントもその一部だ。カーソル操作に使わないユーザーが増えていることは認識しつつも、ブランドのアイデンティティとして残す判断をした。トラックポイントをダブルタップするとAI関連の機能を呼び出せるランチャー機能も搭載しており、入力デバイスとしての役割も広げている。
X9でThinkPadの使い心地を気に入ってもらえたら、クラシックシリーズに来てもらう。その導線も描いている。
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【サービスの中心にPCが位置するという構想】
