スバルは「技術力がある」が突出し、機能や技術への信頼が厚い。マツダはデザインや個性がより前面に出る。
ボルボはそのどれかひとつで勝負しているのではなく、センスや洗練を備えつつ、安定感があり、しかも過度に誇示しない。その落ち着いたバランスが強みなのだろう。
ただし「挑戦的」「夢のある」は、非常に低いスコアとなっている。
これまでボルボを乗り継いできている人たちには、上述の安定感や伝統的で洗練されたイメージは心地よいであろうが、若年層を中心とする新規顧客に対して、どのようなイメージを訴求していくのが最適なのだろうか。
その答えのひとつとして電動化を強く推進していると考えられるが、急速なBEVシフト、そしてその後の世界的なBEVトレンドの急激な落ち着きが、今後のラインナップやイメージ戦略にどのように影響していくのかは注視していきたい。
ただ「余裕があるから」買っているだけではない
前回のドイツ御三家比較では、ボルボは速さや派手さよりも、安全・安心・落ち着き・信頼できる上質さで支持されるブランドとして浮かび上がった。ここまでの内容をまとめると、今回、比較相手を国産ブランドに変えても、その核は大きくは変わらない。
ボルボ購入者は国産車ユーザーに比べて高年収層が多く、購入価格も高い。だが、それだけで「余裕のある人が輸入車を買っている」と片づけるのは正しくない。ボルボ購入者は、価格の高い商品に対し、支払い方法も含めて現実的に向き合っている。
そして購入時には、高級感だけでも、技術だけでも、デザインだけでもなく、安全性・電動化・乗り心地・使い勝手のよさ・環境配慮、そして納得して購入できる販売体験までを含めた総合力の答えとして、ボルボを選んでいるように見える。
