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食事は自前・家族に商売する介護士…留学先の中国で緊急手術した息子"衝撃の"入院ライフ《クレカの保険に救われた》

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入院中の食事は自己手配だった中国の病院(写真:筆者撮影)
  • 浦上 早苗 経済ジャーナリスト、法政大学MBA兼任教員(コミュニケーションマネジメント)
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その後、息子本人とも通話した。はっきりした口調で「軽傷だと思う」と言うので安心し、念のためにメッセージアプリで私と夫、大学職員の3人でやりとりするグループチャットを作り、散策に出かけた。

事態が一転したのは2時間後だ。職員から「電話できるか」とメッセージが入った。

いわく、脳出血が確認され緊急手術を行うという。「保険会社と連絡が取れたから間もなく手術」「私が同意書にサインするから目を通して」と、たくさんの書類とCT画像がグループチャットに送られてきた。

聞きたいことは山ほどあるが、そういう段階でないのも伝わってくる。「お母さんは病院に来ますか」と聞かれたが、当時、日本人はビザがないと中国に入国できなかったので、すぐには駆けつけられない。数時間後、職員から「手術が終わった。医師によると成功した」とメッセージが届いた。

現地の状況がわからず募る不安

私のエジプト滞在は1週間を予定していたが、遠くに移動するのをやめ、カイロ近郊にとどまることにした。あと数日で中国が日本人に対してビザ免除措置を再開するタイミングだったので、中国に飛ぶことを視野に調整を始めた。

手術翌日、息子と少しだけ通話した。事故のときに一緒にいた中国人学生数人が付き添ってくれているようだが、息子はしっかり話ができそうにもない。

そして手術から2日後、大学職員から「お子さんは専任の介護者が必要な状況だ。1日500元(当時のレートで約1万円)で雇えるので検討してほしい」とメッセージが来た。夫が「ちょっと考えさせてくれ」と答えると、職員が「私は介護をつけることを強く勧める」とプッシュしてきた。

最近はだいぶ変わったらしいが、かつて中国の病院は「腐敗」していることで有名で、患者が医師に賄賂を渡すことが当然とされていた。庶民は「お金を渡さなければ手を抜かれる」と本気で思っていた。

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