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若者がハマる性格診断「MBTI」の落とし穴 ネットの無料版は別物? 心理学者が説く"気軽に受ける"ことの危うさ

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MBTI
流行しているオンラインの性格診断はどれくらい信頼できる?(写真:ilixe48/PIXTA)
  • 小塩 真司 早稲田大学文学学術院教授
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さて、コロナ禍後半から日本で流行した「MBTI」と呼ばれる性格診断は、本物のMBTIではありません。

まず、皆さんは「MBTI」と呼ばれる性格診断で、オンラインの質問に回答し、画面が表示されることで「自分はこのタイプか」と結果を目にすることになると思うのですが、先に説明したように、本物のMBTIは、自動的に「あなたはこのタイプです」と決めつけるようなことはしません。セッションの中で、自分で納得することが重要なプロセスなのですから。

しかし、オンラインで回答する皆さんには、そのようなセッションに参加する機会はありません。

また、本物のMBTIは無料ではありません。多くの場合、企業が研修としてサービスを購入する形で、診断とセッションのセットとしてMBTIが従業員に提供されるのです。オンラインで「誰でも無料で」診断されるものは、MBTIではないのです。

ただし、実際には、オンラインの「MBTI」も、明らかに営利活動としてサービスが提供されています。これに限らず、オンライン上で提供される無料診断は、広告収入を目的とする場合、結果などの情報を販売する場合、他のサービスへの導入目的の場合などが考えられます。

ネットに「個人情報」入力の危険

さらに、オンライン上で質問項目への回答と同時に、入力した性別や年齢、職業や、回答の所要時間、クリック情報、さらにはIPアドレスや、どのデバイスから回答しているのかという情報、回答している地域、ブラウザのクッキー情報と呼ばれる自動的に記録された情報を取得される可能性もあります。

このような情報というのは、十分に「売り物になる」のです。あなたがオンラインで回答した情報は、どこかに販売され、販売された先でマーケティングや商品開発のために分析され利用されているかもしれません。

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【研究でデータを取得する場合は】

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