アストンマーティン独自のビジネスとして、「コンティニュエーション(=継続生産)」が思いつく。これは、ユニークな製品開発だ。
たとえば、20年に発表した「DB5ゴールドフィンガー」。1964年の「DB5」のコンティニュエーションだ。
コンティニュエーションは、ジャガーのように熱心なファンのいるブランドも手がけているが、DB5ゴールドフィンガーの特徴は、ボンドカーに準じた装備を盛り込んだところ。
回転式ナンバープレート、フロントのマシンガン、防弾リアウインドウ、助手席の取り外し式ルーフパネル、レーダースクリーン、運転席ドアの電話……、ホンモノでなくても装備はほぼ同一。
ホールマークCEOは「たしかにコンティニュエーションはアリですが……」としたうえで、「最新の技術で作り上げた、アストンマーティンでないと作れない希少なモデルを手がけていくつもりです」と言う。
近い未来に登場するモデル
「もうしばらくしたら――、1年、あるいは1年半後かもしれませんが、ミドエンジンのスポーツカーやフロントエンジンの車両を送り出すかもしれません」
ホールマークCEOは言葉を続ける。
「数を増やすつもりはありません。多品種少量生産を目指すと、車両のスペックスやマーケットがオーバーラップしがちです。それを避けて、モデルの差異化を図っていきます」
氏の経歴をみると、24年にベントレー会長兼最高経営責任者の職を辞してアストンマーティンに移っている。
「イギリスの伝統的なブランドという共通点において、アストンマーティンとベントレーを比較すると――」という質問を投げかけてみた。
「ヴァルハラやヴァルキリーを別にすれば、ベントレーのほうが高額です。しかし、少数でも熱心なファンに支えられている点は似ていますね」
でも――、と言葉を続ける。
次ページが続きます:
【アストンマーティンとベントレーの違い】
