東洋経済オンラインとは
ビジネス #自動車最前線

V8、V12エンジンは厳しさをます排出ガス規制(EURO7)でどうなる? CEOに聞く「アストンマーティン」直近の商品戦略

7分で読める
多気筒エンジンのスポーツカーはこの先も出来るだけ長いこと作るという
多気筒エンジンのスポーツカーはこの先も出来るだけ長いこと作るという(写真:Aston Martin)
2/4 PAGES

「たとえば、車体側面下部のボルテックスジェネレーターを見てください」

そう話すのは、デザインを担当したオンドレイ・イレツ氏だ。

「ヴァルハラ」とデザインを担当したオンドレイ・イレツ氏(写真:Aston Martin)

「ヴァルキリーでは山型ですが、ヴァルハラでは後輪の前に5つのフィン形状として並べています」

ボルテックスジェネレーターによって空気の流れをうまく使い、高速で後輪が浮く、いわゆるリフトを10kg分、抑えるのに効果を発揮しているそうだ。

写真ではわかりづらいが後輪の前にフィン形状のボルテックスジェネレーターがつく(写真:Aston Martin)

「デザインを変更したのは、F1マシンとのつながりを強調しようと、オーナーのローレンス・ストロールに言われたからです」とイレツ氏。

「F1はブランドアウェアネスを高めるためにも重要。加えて耐久レースもです」

5億円超でも完売した「ヴァルキリー」

果たして、凝った設計と説得力のあるレースでの戦績は、セールスに貢献しているようだ。

ヴァルキリーを例にとると、耐久レースにファクトリーチームとして参戦している中で、唯一のロードカーベースの車両となる。

公道を走ることもできるがその成り立ちはレーシングカーそのもの(写真:Aston Martin)

それが、25年のFIA世界耐久選手権「富士6時間耐久レース」で5位に入賞、26年は「ロレックス・デイトナ24時間レース」で19位完走という具合。ブランドイメージ向上に大きく貢献しているのだ。

価格は1台250万英ポンド(1英ポンド=213円として約5億3300万円)のヴァルキリーと、1億2000万円のヴァルハラ。

高いブランドイメージに加えて、レースとセットにした販売戦略が奏功し、高価格は逆に希少性と同義だと、超富裕層マーケットで受け取られている。実際。ヴァルキリーは完売だ。

「この先、さまざまなモデルを考えています。たとえば、ヴァルハラの倍ぐらいの価格のごく少量生産車で、ほかのブランドでは手がけられないようなモデルなども」

次ページが続きます:
【ヘリテージを現代に蘇らせる「コンティニュエーション」】

3/4 PAGES
4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象